言霊はどこにいるか?我々の無意識のデーターベースに潜みます。

これを理解していただく為にすこし心理学の歴史を紐解きます。

心理学の歴史:

第1世代(1900年〜):フロイト・ユング:心理学は、「病理心理学」で人の悪いところばかりえぐってくました。

第2世代(1913年〜):行動主義心理学:ワトソン・スキナー:人間を機械論的に分析無意識の存在を認めなかった。意識の存在すら認めない。

つづく認知心理学では、行動を機械的に捉え、さらに心も機械とした。心抜きの心理学。

第3世代():人間性心理学:マズロー以前は、「人間は低次元の本能に支配されている」という見なしかたをしていました。

マズローはこれを激しく批判し、最悪の面のみの観測による結論は人間の本性に関して歪んだ結論しか出せないとかんがえました。

自己実現を対称とし、人間の健康的側面や高次の欲求に着目。人間の潜在的可能性を探り、有名な欲求5段階説を唱えました。

 

第4世代(197Fぐらい〜):マズローが時節の欲求5段階の上に更に1段つみあげた説。マスローは人の満足は、自己実現だけでは、決して満足できず、他人を幸福にしてこそ、真の幸福を感 じられるとしました。これを「自己の超越」(トランスパーソナル)といいます。ここまでくると仏陀やキリストなど偉人のレベルです。

自己超越・・・・今までの、現状の自分自身を超えたいという欲求
←「自己実現」・・・・自分がなりたいのもへの欲求
←「承認欲求」・・・・自尊心・尊敬されることへの欲求
←「所属と愛の欲求」・家族の中に居場所があり自分が愛されること
←「安全への欲求」・・安全・安定・依存・保護・秩序への欲求
←「生理的欲求」・・・空気・水・食物・庇護・睡眠・性

 

 

サイコシンセシス:http://www.nct9.ne.jp/mandala/shiso2000/shiso2000-10.htmlより
 

こうした心を、イタリアの精神医学・心理学者ロベルト・アサジョーリによりサイコシンセシスとして構造化しました。

 フロイトは、無意識を下層のどろどろしたものととらえていましたが、アサジョーリは、上位・中位・下位に無意識を位置付けました。

上位無意識に「トランスパーソナル・セルフ」、つまり私たちの中の「高次の自己」があると考えられる。サイコシンセシスの究極目的は、このトランスパーソナル・セルフとつながることである。そうすると、万物のつながり、圧倒的な愛の存在などが感じられ、他者への深い共感も生まれてくるという。そのためには、私たちはパーソナル・セルフ(通常の自我)への同一化を一時停止する必要がある。アサジョーリは、こうした心的発達のために、イメージ技法を中心としてさまざまな方法を考え出している。こうしてパーソナル・セルフとは別の、「純粋自己」とでもいうべき自覚が生じる。これが心的発達のためのひじょうに重要なステップなのである。

アサジョーリが見出したトランスパーソナル・セルフの心的経験は、古来から宗教体験・神秘体験として知られてきたものを脱宗教的な文脈で捉え直したものといえる。また、ユングでは曖昧なままにとまっていた上位・下位の無意識を明確に区別したことには特に注目される。無意識の中には、心の成長につながるポジティブなものと、危険でダークなものとの双方が含まれているという洞察がそこにある。

 

良い言霊も悪い言霊も、これらのどの領域にも潜みます。