最初は、ほんの小さなきっかけでした。
このサイトは実は「サル学」からスタートしたのです。
人とサルをつなぐミッシングリンクから生物の進化論に興味をもち、1992年頃に、このサイトの前身にあたる「ライフサイエンスのコラム」というコラム集が書かれたのです。
この「ライフサイエンスのコラム」は、完成間近にハードディスクのクラッシュという悲劇にあい、そう、まるで巨大隕石の激突を受けたように大絶滅したのです。
その後3年ぐらいはショックのあまり本文の復旧に手がつけられず、「脚注のようなジャンクページ」ばかり書いていました。
でも、今振り返れば、このデーターの大絶滅が、進化のきっかけになった-と思っています。
その「脚注のようなジャンク・ページ」が結構貯まり、整理して見ると、本文よりコンセプトが広い構成がとれるようになってっいたのです。
「これは別のサイトにしよう」−そう思って誕生したのが、この「量子論と複雑系のパラダイム」なのです。
うーん、まさに、進化のプロセスを地で行ってますな。
気が多いせいか、あっちこっちのページをトビトビに(まさに量子的に)少しづつ書いていて、全てのページが工事中のようなものであり、来訪の方は、読むのに大変な苦労をされていると思います。
でも1996年から編集を始めて、今、ようやくアウトラインが見えてきたと思っています。
そこで、今後の編集方針
1)初期段階のページで、今では自分でも否定している部分を削除していきたいと思っています。
初期の段階のページは、量子力学=コペンハーゲン解釈と考えていて、コペンハーゲン解釈に一切の批判的視点をもっていませんでした。そして、それを全包括的世界観を結びつけて考えていました。
最近では、エヴェレット解釈を加えて、さらに、あらゆる世界観とは分離して考えています。
又、根元物質と発展プロセスも分離して考えています。
2)お気づきの方もいるかと思いますが、このサイトは98年頃から、ソフィーというキャラクターが登場して来て、プラトテレスとのチャットでの会話調の文体に変わってきています。
D・R・ホフスタッターの「ゲーデル、エッシャー、バッハ」と95年にベストセラーになったヨーンスタイン・ゴルデルの「ソフィーの世界」の影響です。
このチャット文体で全面リライトしていきたいと思っています。
ソフィーは、科学的精神を持とうとする、全ての初心者達の象徴です。18才の受験生ということになっています。
プラトテレスは、チャットによるインターネット・シンポジウムの主催者です。優秀な、科学哲学者なのですが、チューリング・テストによれば、人間であるという保証がありません。
ホーキングやら、ドイッチュやら実名よるチャットへの書き込みは実際の彼らの発言を忠実に再現するようにつとめました。これがこのコンテンツの中核です。
最近では、他にも東洋神秘主義者のタオ、古い権威の象徴としての神学者、機械的世界観の権化としての機械伯爵、決定論・終末論者のハイゲン機関、あやしい占い師、まともなSF作家、、立ち直る精神分裂病の患者、詩人、船長、考古学者、探偵、医師、音楽家、犬のヘル、猫のシュレカン、古い日記、賢者の石などサブ・キャラや小物が登場してきています。
さあ、ソフィーのチャットは、いつになったら終わるのでしょう?
この編集中記が編集後記になる日は来るのでしょうか?