*自己組織化1980年 エンリッヒ・ヤンツ


全体を分割するたびに大切ななにかが失われていく。
その何かを求める事をやめてしまう。生命の進んでいくべき行動指針はプロセスそのものにある。空間構造から機械的にプロセスを決定していくのではなく、プロセスの相互作用が構造の開放的な進化を導き出す。

マクロ進化

ミクロ進化

惑星の化学力学

散逸構造

ガイアシステム

原核生物

従属栄養制生態学

真核生物

分業ある社会

多細胞生物

グループ、家族

複雑な生物


例えばダーウィンの進化論はいままで幾点かその欠点は指摘をうけてきたが、反証の根拠も進化論そのもの同様希薄であった。それに裏付けがなされたのである。

  1. 遺伝子レベルで、ランダムに突然変異が起こる。
遺伝子レベルではなく分子レベルでランダムではなく規則的な組織化の結果進化は起こる。
  1. 環境ははじめから与えられており、しかも普遍の上位と考えられている。
    環境そのものが生命により進化を与えられていることが考慮されてない。
  1. 進化とは自らの中で発生し、さらに自分自身をも超えていくもの。
自分がある答えを出した時に環境による合格の判定をまつのではなく、自らその答えを受入、さらにそれさえも超えて、新しいステージへ進んでいくのだ。したがって、環境が生命を支配するのでもなく、生命が環境を支配するのでもない。相互に影響しあう共生した状態にあるのである。この関係は生命と環境のみにならず、宇宙全体に広がっているはずだ。
ダーウィニズムのようなあいまいな科学はすでにわれわれの社会、企業内に巣食い環境に適応できることこそが、善とされ、そこでおこる自己組織化は不安定要素とみなされ管理というヒエラルキーは更に強化されていく。
われわれはみずからの誤った生命イメージから創造性が損なわれたつまらない世界感を創り出しているのではないだろうか?環境の革新能力を持つものこそが、
さてこの自己組織化が行き着く先はどこであろうか?
関連→システム論史
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122「 自己組織化する宇宙」 自然・生命・社会の創発的パラダイム エリッヒ・ヤンツ The Self-Organizing Universe Erich Jantsch 1980 年 (訳: 芹沢高志+内田美恵 1986 年) 工作舎