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人間がシャベルで地面を掘ってる姿を想像してみるといいいい。自分の手は間接と化し、木製の柄はつけたしの骨、その先の楕円の鉄板が、新型の手である。 こうして、人類は生物学的な進化の制約を一気につき崩した。 代わりに全く別の、もっと急激な進化過程の渦中に巻き込まれた。歯や牙は刀やミサイルに、皮膚や髪はコートや傘といった一風変わった器官で補強され、ついに空を飛ぶことも、深く潜水することも、可能にし、ついには電脳まで作り出した。
こうして「機械化された哺乳動物」は、今や機械にめんどうを看てもらっている。人工生命そのものといってもいいだろう。
しかし一部で「物たち」がまるで生命を与えられたように、振る舞ってるのは、あまり知られてない。一つの物が次なるものを連鎖的に生み始めている。
物にはハトやイヌと同じに帰巣本能があるのではないかと思う瞬間がある。 なくしたはずの時計が、偶然友人の手で拾われたり、(実は北海道で行方不明になったあの帽子は自分で戻ってきたのだよ)なくした指輪が釣った魚のお腹からでてきたりする。バカバカしい?しかし、例をあげればきりがない。
ゴルフのホールインワンも100万分の位置の確率をとうり抜けて2回つづけて起こったりする。 何かが、確率をねじ曲げているのだ。
そもそもDNAこそとてもあり得ない確率の中から見事に結合を果たしてしまっている。