全ての生物は太陽のエネルギーに依存してるので、サーカディアン・リズムつまり昼と夜の交替のリズムがある。それが最も色濃く出ているのが睡眠と覚醒のリズムだ。

 タコやイカは例外としてほとんどの動物は睡眠をとる。中にはユニークな寝かたをする奴もいて、マンボウのモラモラは海面に浮かぶ円盤のようにわき腹を上に向けてプカプカと浮かんで眠る。マグロは止まるとエラがないため酸欠で死んでしまう為、高速で泳ぎながら、眠る技を身につけた。イルカは信じられないかもしれないが、二、三時間ごとに、片目ずつ眠る。ラッコは海の上で眠るが潮に流されないように海草を体に巻いていかりの変わりにしている。一部の海獣は、ワカメのように海底から生えるようにまっすぐに立っていて、息継ぎのとさだけ、釣りの「浮き」のように浮かんでは、また海底に消える。これも無意識でできていると思うとほんとに超能力としか思えない。反すうする動物はウシやその他のたとえ哺乳類でも目を明けたまま眠り、頭は上げたままという共通の特徴がある。これは、反すうが重力に依存した消化機構であるためで、眠った状態でも消化するためには、頭は下げられないのだ。

 さて、このように睡眠についてなら、いろいろ観測できるが、こと「夢」となると、「心」と同様に観測はできない。一部解っていることは、人の睡眠は、オルソ睡眠とパラ睡眠の状態が交互に表れその間だに夢の見るようだ。そしてこのパラ睡眠があるのは、チンパンジー、イヌ、ネコ、洗い熊そしてウマぐらいで、考えてみると、みんなわりとりこう動物達にだけあるようだ。(イルカはわからないが、きっとあるに違いない。)

 かといって、彼らが夢をみるかは全く不明で、観察する糸口すらつかめない。単なるインパルスの羅列では、なにが起こっているかは誰にも分からない、最高のパスワードと暗号のかたまりなのだ。もし彼らが夢を見るとしたらどんな夢を見るのだろう?動物園のチンパンジーはアフリカの森の夢を見て、ウマはニンジンの夢でも見るのだろうか?まさかダービーで一着になる夢はみないだろう。

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