記憶の移植

 ヒューストン大学の研究によれば、電気ショックで暗闇を恐れるように訓練したラットの脳からスコトフォビンという物質を抽出し正常なマウスに注射したところ暗闇を恐れるようになったという報告がある。このことは記憶が注射で移植できたことを証明した。

 もしこれが人の複雑な記憶の移植にも応用できたら何ともやっかいなことになってしまう。個人の死の定義はその肉体より記憶が最も重要なものとなり、肉体が滅んでも人格は引き継がれることになる。

 さてもう一つの問題はスコトフォビンを抽出されたほうはどうなるかと言うことだ。オリジナルの記憶を消しておかないと本人が増え続けてしまう。

時にはあまり解明してほしくない科学もあるものだ。

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