その後、レイアはオーガナが引き取ることとなり、ルークはオビ=ワンの庇護のもと、タトゥイーンのラーズ夫妻に預けられることになる。
また、ヨーダはシスの手の届かない惑星に隠遁することを決意するが、やがて子供たちが邪悪に立ち向かえる年齢に達するまで、オビ=ワンにある訓練を薦めるのだった。かつてシスに倒されたクワイ=ガン・ジンが、リビング・フォースの神秘によって冥界から戻ってきたのである。2人のジェダイは彼からリビング・フォースの訓練を受け、死後も生者と交信する方法を身につけることになる。
そして数日後、名の知れぬアウター・リムの宙域では、スター・デストロイヤーの艦橋から皇帝、ヴェイダー、ターキンが見守るなか、帝国軍の巨大宇宙ステーションの建造が進められていた。また、ナブーではパドメの葬儀が執り行われ、沿道に集まった多くの市民が涙を流していた。そして、オルデランではオーガナ が夫人のブレハに幼いレイアを抱き抱渡し、
タトゥイーンでは、オビ=ワンがベルー・ラーズにルークを手渡した。
やがて銀河を救う新たなる希望は、離れ離れとなって静かに成長していくことになる。
苦しみ(或いは幸福)は、4つの条件から生まれます。「食べ物」「心象」「意志」「意識」があります。
「食べ物」過剰なアルコール、喫煙、薬物、など、不健康なものを摂取すれば、心身ともに蝕まれていくというものです。
#124「心象」は、感覚器官と外の世界の接触です。「5感」目、耳、鼻、口、皮膚(或は、心をいれて6感)。いわば感覚の食べ物です。深いな音を聞いて、不機嫌になったり、この食べ物は絶え間なく、やってきます。なんとなく不機嫌でも、その時に原因がわかるように気を配ることです。そうすると何が原因かわかるようになります。
そうすると、敵意は敵意、優しさは優しさ、それだけのこととして見ることができます。良いとか悪いとかのラベルをつけずにむしろそれらが引き落とした感情にラベルを付けるのです。「これはわたしにやすらぎをもたらした、あるいは、いらだちやみじめさをもたらした」というように。
#127「意志」は欲望です。誰だって、悪党や殺人者になりたくありません。しかし暗黒面のベールで目が見えなくなってしまった為、決意(意思)が思ってもない方向へ導いてしまったのです。かつて、愛する人を失った為、今の愛する人を失うのを失うことを極度に恐れました。結果、オビ=ワン含め、自分を愛してくれる全ての人を・世界を失います。
この行為は、本当に幸福をもたらすものか?常に心に問いを向けていないと、ダークサイドに捕われてしまいます。
その悲劇を避けるには、ヨーダが教えたように、自分か手に入れたいと欲しているその思いを静かに観察します。そうしないと、誤った幸福の概念を追いかけることになって、本当の幸福から遠ざかってしまいます。あるいわ、たったひとつの光だけにしがみついて他は全く見えなくなります。
もしかしたら幸福はこの瞬間、あなたの家の扉を叩いているかも知れません。でもあなたは、小さな鍵穴からのぞき見て、その姿が思っていたのとは違うからと、扉を開けようとしないのです。
ダークサイドはアナキンに愛する人を救い、銀河に秩序をもたらすことのできる力を約束しました。意図そのものは、幸福を見出し、人々を助けることだったにもかかわらず、間違った考え方がふ公や寛容さから遠く引き離して、ますます暗黒面の深みに引きずりこんでいったのです。
又、望みの物、永遠の幸福をもたらすと信じていたものを手に入れても、私たちはなお完全な幸福を感じられません。なぜなら、意思はなおも求め続け、別の何か、新しい何かへと私たちを駆り立てるからです。だからその考えでは、いくら行っても、私たちが行きたかった場所、真の幸福には到達しません。
苦しみを乗り越え、世界に愛をもたらそうというような、高貴で立派な意思でも、時に悲しみをつくりだしてしまうことがあります。苦しみを乗り越えさせてくれるものが何で、何が世界に愛を与えるか、というところで、間違ったのです。だからこそヨーダが教えた方法で、自分を見つめ、クワイ=ガンが示したように常に注意深くあって、誤った考えという誤った考えという暗黒の道へ陥るのを防がねばなりません。
そのためには、執着しない訓練をします。悟りを得ようとか、明晰な洞察を得ようとか思わず、ただ静かに座って、呼吸に心を向けて、集中します。幸福も自由も自然に表れて、想いだけでなく、本当の愛を世界に差し出すことができるのです。
#131「意識」も欲望の条件です。一粒一粒の「 意識の種」にどういう感覚で刺激するかによって、それが、想いになって花が咲くのです。
アナキンの場合、奴隷としての経験、ジェダイ評議会への不満、師の頑迷さ、愛する人を救えなかったことなど、全てが彼の種に水を与えて、野望という花を咲かせてしまいました。それがいつしか性格となって、暗黒面への道を開きます。 意識の種はとても微細ですから、常に注意深く見る必要があります。
環境を変えるのも、まとわりつくネガティブな思考のスイッチを切る一つの手段です。ハツカネズミの回し車のような考えにとらわれるのをやめて、周囲に目をやります。考えをやめて、あたりを見回すのは助けになります。
アナキンは自分が全能になって、怒りのような感情は越えなくてはならないと思いこみます。この固まった態度が愛する人の死に直面して本人を激しく責めさいなめます。「僕には、救う力がなかった。だが、二度としくじらない」彼の強さとパワーが、失敗は絶対に許さないという考えとあいまって、彼を最終的に暗黒面へと導き、ダース・ベイダーとして言葉にならないほどの苦しみを味わうことになります。
私たちも多かれ少なかれアナキンのように生きています。すなわち失敗を許さないという達成不可能な基準を自分に押しつけるのです。しかしいくら頭でカンパ期さを描いてみても、失敗をさけることはできません。そして失敗すると、自分はダメな人間で自分を批判し、憂鬱になったり、罪の意識を感じたりします。いくら完璧に生きるように自分を強制しても、それでいい人間になれるわけでも、正しいことをする助けになるわけでもありません。反対に自分も周りの人もダークに引き込みます。
正しい努力と真剣な取り組みは、厳しすぎてはいけません。もともと訓練は、安らぎと慈悲を育てるためのものです。弦は緩すぎても、きつすぎても、いい音を奏でないのです。
アナキンは自ら完璧という牢獄に閉じこもったのです。そして苦しみという枷がはめられたのです。