B社会の構成員を育てるには成熟の五つの条件を満たすとよい。  

ラインの上司の仕事は大きく分けて二つある。部署の統括と社員の育成である。基本は社員として育てる前に、人間として育てることである。これは、子供の教育の場合と同じで、上司が成熟していないと難しい。しかし、避けては通れない。まず、部下の一人一人を<自分と違った気質と才能の人>において認める必要がある。そして<<常に人間として誠実な思いやりをかける必要がある>>それによって自分自身の価値を感じるようになるからである。  次に、都下の才能を引き出し、役割を担わせ、できる仕事をやらせ、やる気を起こさせる。様々なかたちで「自分は必要とされているのだ」ということを実感させることである。  こうして部下は人間として社員としても自分の価値を実感し、自分自身を受け入れ、自信を持つようになるとともに、対人関係もよくなり、仕事の能率も上がり、社内は明るくなるに違いない。  逆に組織の癌となる人は「育ての義務」を自覚できない上司である。上にへつらい、金と名誉欲で地位を狙う自分本位の上司もいる。そうした人の場合には、部下を殺す危険がある。なかでも最悪なのは新しい意見に耳を傾けずに、意見を言う部下を排除することである。そうした自分に気がついたなら、その時こそ引退する潮時である。  宗教によってはこの生物の掟を実技する場にもなるだろう、さらに企業、国家レベルに至っても生物の五つの掟を実現できたなら、企業、国家としても成熟し、国際社会に多大の貢献をするとともに国際的にも愛し尊敬される国となり将来の発展も約束されるに違いない。

 

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