連続体仮説

G.カントール1945-1918

無限の研究をしている内にカントールは連続体仮説の大問題を生み出した。

カントール>まず連続体の意味から説明するね。

連続体は有理数と無理数を合わせた数のことだ。実数ともいう。

有理数は数直線上の至る所にびっしりとあって「稠密」になっている。つまり無限だね。

無理数は数字でかけない数字だ。つまりルート2とかパイとかのことだ。

有理数はいくつでも気楽に作れるけど、無理数はどうだろう?

一発で検算する方法がないから、なかなか気軽には作れない。

実際我々はいくつかの無理数しか発見できていない。

さてでは、有理数の個数と無理数の個数はどちらが多いと思う?

ソフィー>また誘導尋問ね。でも素直に答えてあげるわ。「稠密」な有理数のほうが、多いはずね。ほとんど大半は有理数だわ。

カントール>ありがとう。でも違う。我々が発見できてないだけで、実は無理数の方が多いんだ。

これを僕は「対角線論法」で証明した。でもこのことが、「連続体仮説」の大問題を生んだんだ。

この無限の集合なかで「最少の数字」と「その次の数字」の間に濃度は存在するだろうかという疑問だ。

つまり連続体の連続性がここだけ失われている。そこにあるべき数字がどうしてもあるのかないのか証明できないんだ。

ソフィー>数学上のミッシングリンクだね。

カントール>面白い表現だね。

実は、僕自身は、このことを死ぬまで証明できなかった。この問題を解くには、僕の死から20年後の、ゲーテルの登場を待たねばならなかったんだ。

  

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