科学と宗教

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近代科学はヨーロッパを世界史の中心に登らせました。
そしてキリスト教は科学の発展を妨害したと言うのが常識となっています。
しかしながらその科学の発展に大きく寄与したのは実はキリスト教なのであります。なぜかというと当時各地の教会や修道院は文化と教育の中心となっていたのです。

またキリスト教だけが科学的真理発見の母体となり論争のぶたいともなったのは教父たちとスコラ哲学者たちが千年以上もかけてキリスト教神学を組み上げたからです。科学的真理をみいだす方法と論理がふくまれ科学誕生の母体となっていたのです。

またこの世の現実について正しい知識を得なければならない
神の意図を正確に知らねばならないと言う使命感などにより自然や天体の観測実測等をおこない神の権威のためにも教義の中に取り込めなければならないにとも考える神学者もあらわれたのです。

ガリレオ、ケプラー、ニュートンといった人たちには宗教的な意識
を共通して見出せます。宇宙の秩序と自然の構造を解明することにより神の摂理をみいだそうとしたのです。

近代科学の創始者たちにおいて宗教的情熱と科学的探究心とは一致
していました。
ケプラーも著書を発表するまえに「今こそ天文学においても、神に栄光を帰することができたのです」と手紙にしたためています。

ニュートンいわく
「神の作品を探求することが自然科学の課題である」
ではなぜ教会により科学は弾圧されたのかといえば、それは宗教と科学の対立ではなく教条主義と形式主義に陥った教会の権威主義との対立であり闘争であったのです。

しかし人間の理性の意義を強調する18世紀の啓蒙主義者は科学の合理性に反する教会の教義を徹底的に攻撃,教会は宗教的権威で押さえつけようとしたこのような歴史的経緯の中で、宗教と科学の対立闘争と言う通念が形付けられていったわけです。

教会による科学の弾圧を普遍化して宗教そのものが科学と対立すると考えるのはあやまりであり
本来宗教と科学は相補的な関係を保ちながら協力しあっていくべき
人間の営為なのです。

   科学と宗教    ログノフ博士との対談より要約