HOME 2004/11/05 1540408.doc 1 =人間活動の環境影響(‘05)=(TV 〔主任講師: 鈴木基之( 放送大学教授) 〕 〔主任講師: 原科幸彦( 東京工業大学大学院教授) 全体のねらい 人間と環境の相互の調和を図り、持続的な人間活動のあり方を考えていくためには、種々の人間活 動が自然環境にどう影響を与えどれがどのように将来の人間生存に影響してくるのかを評価する 必要がある。この講義においては多様な人間活動が与える環境へのインパクトの評価がどのように 行われているのか、今後の持続的社会を構築する上でどのような考え方が必要かを理解する。 回テーマ内容 執筆担当 講師名 (所属・職名) 放送担当 講師名 (所属・職名)
1 人間活動の環境 への影響: 人間活動の環境影響を考える上での背景、その必 要性、その難しさなどを概観し、本講義の全体の 流れについて解説を行う。 鈴木基之 ( 放送大学 教授) 鈴木基之 (放送大学 教授)

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生態系アセスメ ント: 人間による自然改変の影響は大きなものから小規 模のものまでいろいろな面で散見される。ここで は米国のカリフォルニアにおける地域住民の小河 川の自然回復の試みの実際に即して、自然生態系 と人間生活のかかわりについて考えてみよう。 鈴木基之鈴木基之 /Takashi Asano
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世界水アセスメ ント: 人間活動の増大の影響を受け、世界的に限られた 水資源は量の不足、質の劣化の一途をたどり、健 全な生態系を維持する上でも問題が生じている。 水は乾燥地帯においては勿論、人口密集地域にお いても貴重な資源になりつつあるがその状況をど のように把握し、評価し、問題解決に役立てよう としているのかを示す。 鈴木基之鈴木基之 /Andeas Szollosi-N agy (UNESCO)
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化学物質の生態 系への影響−水 生態系の現状を 中心に: 多くの化学物質が環境中に排出され、そこに生息 する生物に影響を与えている。直ぐに環境中で光 や微生物により分解するものもあるが、長期間環 境中に残留するものもある。我が国の水生態系の 現状を示すと同時に、環境中に流出した化学物質 が生物にどのような影響を与えているかを水生態 系を構成する動植物を例に論ずる。 若林明子 ( 淑徳大学 教授) 若林明子 ( 淑徳大学 教授) 2004/11/05 1540408.doc 2 回テーマ内容 執筆担当 講師名 (所属・職名) 放送担当 講師名 (所属・職名)
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化学物質の生態 系への影響−化 学物質の影響を どう評価・管理 するか: 個別の生物への影響は、その生物が構成している 地域の生態系のバランスを崩し、時には不可逆的 な生態系変化を与えることがある。生態系への化 学物質の影響をどのように評価するか、どのよう に化学物質の影響を制御していくかを示す。 若林明子若林明子
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産業活動の環境 影響−ライフサ イクルアセスメ ント(LCA) の考え方とその 方法: 「ライフサイクルアセスメントの考え方」工業製品 を設計・製造するに当たりその原料調達の段階から 廃棄の段階までの環境に与える影響を評価するとい う目的でライフサイクルアセスメント(LCA)という 考え方が導入された。この諸段階における環境影響 をどのように評価しているか一般的な手法と企業で の実施例を示す。 稲葉敦 (産業技術 総合研究所 LCA 研究セ ンター長) 稲葉敦 (産業技術 総合研究所 LCA 研究セ ンター長)
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産業活動の環境 影響−LCAの 企業での活用: 現在の環境影響の評価に用いているライフサイクル インパクト解析は如何に未熟で不完全であるかを考 察しながら、なおこの方法の有用性を各企業などの 活動に生かされている実例を紹介しながら示してい く。 稲葉敦稲葉敦
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産業活動の環境 影響−LCAに おける環境影響 の統合化手法: ライフサイクルインパクト解析がより進んでいく と、産業活動から人間が受けるベネフィットと環 境インパクトのバランスを考えることが可能とな るであろう?その際に種々の環境へのインパクト をどのように統合的にアセスすることが可能なの か、多様性、異質性を含み、時間軸が異なる環境 影響をLCAではどのように統合評価しているか を解説し、その限界について述べる。 稲葉敦稲葉敦
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諸事業の環境イ ンパクト評価− 環境影響とその 緩和: 土木事業など、大規模な土地利用改変に伴う環境影 響が過去においてどのような問題を引き起こすこと になったか、大都市を事例に考察する。問題解決に は人間活動の管理という考えが必要で、持続可能な 発展のための主要手段が環境アセスメントであるこ とを環境政策の変遷もたどりながら考えて行く。 原科幸彦 (東京工業 大学大学院 教授) 原科幸彦 (東京工業 大学大学院 教授)
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諸事業の環境イ ンパクト評価− 環境アセスメン トにおける科学 的手法−システ ム分析−: 現在の「環境アセスメント」という行政手法には科 学性と民主性が必須条件であるが、まず科学性を満 たすための方法論的基礎として、システム分析があ ることを学ぶ。目的の定式化、現状分析、代替案作 成、予測、評価、解釈という6段階のステップがア セスではどのように進むかを理解する。 原科幸彦原科幸彦 2004/11/05 1540408.doc 3 回テーマ内容 執筆担当 講師名 (所属・職名) 放送担当 講師名 (所属・職名)
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諸事業の環境イ ンパクト評価− 環境アセスメン トにおける住民 参加: 民主性はシステム析を社会に開かれたものとして行 うために必要である。このプロセスに住民がどのよ うに参加していくことになるのが望ましいのか。現 状から将来への展望と住民の価値観を如何に科学的 な分析と整合化できるか、環境影響を住民の個別の 要求とどのように整合させて行くことが必要か。 原科幸彦原科幸彦
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諸事業の環境イ ンパクト評価− 環境アセスメン トにおける代替 案評価: 環境影響の評価と事業自体が生むと考えられる利便 の両者を如何にしてバランスさせるか。マクロな観 点で行われる長期的なコスト・ベネフィット・リス クの評価と管理、ミクロな視点との整合性をどのよ うに考えて行くことが必要かに関する考え方を示 す。 原科幸彦原科幸彦
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諸事業の環境イ ンパクト評価− 戦略的アセスメ ント: 事業よりも上位の計画や政策段階での環境配慮の手 段として注目されている「戦略的環境アセスメント (SEA)」とは何か、世界の事例を紹介し、今後の 方向、そこにおける「人間活動の環境影響の評価方 法」のあるべき形を考察する。SEA は国際協力の分 野でも重要になっている。 原科幸彦原科幸彦
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環境影響の地球 的つながり: ハンバーガーコネクションを例にとり、我々の日 常的な生活がどのように世界的な環境問題につな がっているのかを示す。 鈴木基之鈴木基之 /Norman Myers
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アセスメントの 概念・まとめ: 現在、地球全体における資産としての生態系の具 体的な評価を試みようとの国連機関を中心とした 活動がある。この評価の具体的な目標とその成果 について紹介を行う。持続的な人間・環境系を設 計する上での環境評価の重要性を再確認し、統合 的なアセスメントの方法として今後どのようなこ とが考えられるべきかを纏める。 鈴木基之鈴木基之 /Zakri Hamid