HOME 2004/11/08 1595814.doc 1 =裁判の法と手続(‘04)=(TV 〔主任講師:酒巻匡(京都大学大学院教授)〕 〔主任講師:山本和彦(一橋大学大学院教授)〕 全体のねらい 法と裁判、とくに司法制度に関する現代的な課題を中心にとりあげ、現在何が問題とされ、どのような 改革の課題が提出されているか、これに対して、現在進行形の制度改革の動きを取り入れながら、その 将来を展望する。新しい問題を扱う場合が多いが、その前提として、法と裁判制度の現状や歴史的な背 景をも説明する。 回テーマ内容 執筆担当 講師名 (所属・職名) 放送担当 講師名 (所属・職名)
法の解釈・適用と裁 判 裁判はいわゆる法的三段論法によって行われるものである が、その内容を理解するとともに、現代的訴訟等で特に明ら かになるその限界を考える。 山本和彦 (一橋大学大 学院教授) 山本和彦 (一橋大学大 学院教授)
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司法権の範囲と機 能 国家三権の1 つである司法権の他の国家権力及び自治的団 体等との関係を、いわゆる審判権の範囲に関する判例や違憲 法令審査権等を中心に考える。同上同上
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裁判の歴史と日本 の司法制度の近代 化 現代日本の裁判制度は、西欧近代の裁判制度を移植しこれ を発展させてきたものである。その過程を跡付けると共に、 母法とされた西欧諸国の裁判の歴史についても概観する。 酒巻匡 (京都大学大 学院教授) 酒巻匡 (京都大学大 学院教授)
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裁判を受ける権利 と民事裁判 民事訴訟における コスト 憲法32 条が保障している裁判を受ける権利の意義につい て、特に欧州諸国における戦後の発展などを受けて、公開原 則等とも関連づけながら考える。 民事訴訟制度に要するコストとその負担の問題について、 司法予算のあり方、法律扶助、弁護士費用の敗訴者負担など の個別の論点にふれながら考える。 山本和彦山本和彦
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裁判所の種類と機 能 最高裁判所・高等裁判所・地方裁判所・家庭裁判所・簡易 裁判所それぞれの役割と現代的な意義について、上告受理制 度・人事訴訟の家裁移管・少額訴訟制度等の問題にふれなが ら考える。 同上同上
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裁判外紛争解決 (ADR) 仲裁・調停などADR と言われる制度の現状・課題を検討し、 民事訴訟の機能との関係でその充実・活性化の必要について、 立法化の動き等とともに考える。 同上同上 2004/11/08 1595814.doc 2 回テーマ内容 執筆担当 講師名 (所属・職名) 放送担当 講師名 (所属・職名)
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民事訴訟制度の現 代的機能 民事訴訟の目的について従来の議論を紹介するとともに、 行政改革・規制緩和が進む新たな日本社会において民事訴訟 に期待されている役割について考える。山本和彦山本和彦
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民事訴訟制度の改 革と現代的課題 民事訴訟制度について、司法制度改革の中でも言及された 様々な課題について、その迅速化・国際化・専門化などの要 請に応える方策について考える。 同上同上
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刑事司法制度(1) 刑事法の機能と司 法制度 刑事司法制度全体の仕組みと流れを解説すると共に、そこ で適用実現されることになる刑法の基本的な原則と働きにつ いても触れる。合わせて少年非行に対する少年法の扱いにつ いても言及する 酒巻匡酒巻匡
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刑事司法制度(2) 犯罪と捜査 犯罪捜査に関する基本的な手続の概要を解説すると共に、 とくに新しい捜査手法とその法的な統制に関する立法や議論 について検討する。同上同上
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刑事司法制度(3) 犯罪と裁判 刑事裁判手続の基本的な流れについて解説すると共に証拠 に基づく事実の認定や証拠法の基本原則と犯罪捜査手続との 関連についても解説する。 同上同上
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刑事司法制度の改 革と現代的課題 司法制度改革の中心の一つである「裁判員制度」構想の概 要について説明すると共に、これに伴う刑事司法制度改革案 の全体像について説明する。 合わせて諸外国の国民の司法参加制度についても紹介す る。 同上同上
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法律家の種類と機 能 裁判官・検察官・弁護士のそれぞれの役割と現代的な意義 について、司法制度改革における様々な制度改革にふれなが ら考えるとともに、その他の法律関係職種にもふれる。 山本和彦山本和彦
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法学教育の改革と 法曹養成制度 司法制度改革の中で最大の争点の1 つとされた法曹養成制 度について、歴史的な経緯や諸外国の動向などにもふれなが ら、新たな法科大学院・司法試験・司法修習等の意義につい て考える。 同上同上
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司法制度の将来展 望 講義の全体を踏まえて、司法制度改革と将来のあるべき司 法の姿について、両主任講師で座談会を行う。 可能であれば、司法制度改革審議会委員であった方の参加を 求める。 同上酒巻匡 山本和彦