春日城
ふふ…この小僧の話によれば、この春日はいずれどこかの大国に飲み込まれるようだな。
なれど兄上。しんのすけの時代はとても平和のようです。
そこよ、この乱世に春日のような小国が生き残ることは大国と手を結ぶしかない。
だが、そんな大国も、この小僧の時代には、きれいさっぱり滅びて去っている。
きっと欲が深すぎたのです。
俺もそう思うぜ。よ〜し決めた。廉!こたびの大蔵井家からの申し入れを断る事にする。
えっ?よろしいのですか?
よい、どーせ同盟を結んだところで、対等の立場にはなれん。それに大蔵井高虎という男、非情な所があって、俺は好きになれん。
高虎さまは承知するでしょうか?戦などになりはしませぬか?
大蔵井家居城
康綱め、この高虎の申し入れを断るとは。
まあ良い、これでまたひとつ国を手に入れる口実ができたわい。
陣ぶれじゃあ!春日の田舎侍どもに矢玉をたんと御馳走してくれるわ!
ウワー大蔵井が攻めてきた!
おおかた五千!ああ…わが方の十倍…おそらく、夜明けと同時に攻めてくると思われまする。