八犬伝−江戸時代の人が大切にした、8つの文字です。

護身の数珠が切れ八つの玉が飛び散る。この玉には意味があり、仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の霊玉を持つ。
飛び散った八つの玉の行方をもとめて旅に出る。

江戸時代の文豪滝沢馬琴が108冊28年かけて、日本人の心に大切なものを訴えつづけた。

 

八犬士と八玉の説明
犬江親兵衛仁(いぬえしんべえ まさし)
仁………儒教の根本理念で自他のへだてをおかず、
    一切のものに親しみなさけ深くあること。
    愛情を他におよぼすこと。
    いつくしみ。おもいやり。
犬川荘助義任(いぬかわそうすけ よしとう)
義………道理。人間として行うべきすじみち。
    利害をすて、条理にしたがって人のためにつくすこと。
犬村大角礼儀(いぬむらだいかく まさのり)
礼………人の行うべき道。
    社会の秩序を保つための生活上の定まった形式。
    敬意をもって、きまりにしたがうこと。
    うやまっておじぎをすること。
犬坂毛野胤智(いぬさかけの たねとも)
智………物事をよく理解しわきまえていること。
    かしこいこと。
    是非を判断する心の作用。ちえ。
犬山道節忠与(いぬやまどうせつ ただとも)
忠………真心をつくして忠実なこと。まめやか。
    主君に対して、臣下としての真心をつくすこと。
犬飼現八信道(いぬかいげんぱち のぶみち)
信………欺かないこと。言をたがえぬこと。
    思い込んでうたがわないこと。
    信用すること。帰依すること。
犬塚信乃戌孝(いぬづかしの もりたか)
孝………父母によく仕えること。
    父母を大切にする。

 
犬田小文吾悌順(いぬたこぶんご やすより)
悌………よく兄または長者(年長者など)につかえて柔順なこと。
    弟