失ったのは虚構の自分

ある友人が問いかけてきた、「お前は悩んでばかりだな、」彼は、ショックから、 アルコール、ギャンブル、セックス、享楽で紛らわす日々から抜けられないでいた。彼に言わせればわたしも同じだ。
本当のことを指摘され カチンときてとっさに反論していた「でもお前よりましさ。君は、そんな感覚も麻痺してしまったんだろ?悩んでいるほうが健康な証拠さ」
普段考えてないことが口をついて出た。自分の発言にハッとして、考え直してみると、それは実際なのだと思えた。
そしてこう思えた
「外面的には悩んでいるように見えても、人間の本質は何
もの決して侵すことができない完全性と備えているのだ。
本当の自分は健康そのものだ」
それに気がついたとき、エミリーの死を受け止める事ができた。
「自分すら無になってしまった僕。
しかし失ったのは虚構の自分だったのだ。
逆にエミリーを忘れようなんて自分の虚構を作ろうとして
いるだけにすぎない。この苦しみでは意味がない。」


「エミリーをけして忘れるものか!」

そう決心してから、なぜか心は前向きになれた。
 

次へ