帰還兵
帰還兵がやってきたこともあった。
帰還兵:おい、まずはビールだ!
最初は威勢が良かった帰還兵も酔いとビクトリアのピアノに心の底を語りだした。
帰還兵:吾輩の師団は全滅だった、弾丸飛び交う中、自由の為と思って皆散っていった。
しかし、帰国した時に、祖国は平和運動の真最中で、まるで、我々を悪人のように扱う。妻もそのデモに参加しています。吾輩はどんな拷問にも耐えた。でも今は死にたい。
吾輩の人生は意味を失ったのだ。胸にポッカリと穴があいているようでな・・・・
二杯目はカクテルのオーダーだった。インペリアル・フィズをだして、こう答えた。
フランク:では、あなたの戦争は終わっていないということになります。
そんな現状を世に問い直すのです。本を書いたり、映画を作ってみては?それが、あなたの真の役割だったのです。
帰還兵:運命は、最初から私にそれを期待していたと?
フランクは出来事としての運命を、その人の人生の意味を成就する機会として捉えなおすように促した。
帰還兵は、まっすぐに伸ばした手を額にもっていき、敬礼をすると、出て行った。
フランクはここを訪れる人に「生きる意味」を与えた。特定の対象がいない人には、ロゴスを与えていった。与えられない場合、触媒となって、相手に気づかせた。
彼の言葉には、特定の教義への信奉はなかった。ただ、「内的自覚」だけによっておこなわれたのだ。