万物のデザインの数学

自然界のデザインにはどこか共通したものがある。例えば、一枚の葉は一本の木と相似性がある。自己相似性という原理だ。これを数学的に表現しようというのがフラクタルだ。つまり同じ式の繰り返しから自然界のデザイン生成をしようというものだ。

フラクタルによれば、音楽も含めて美も数学的に説明できる。フラクタルは我々の感性にも潜んでいる。

芸術性のなかにフラクタルが潜んでいるのはたしかだ。

では、なぜフラクタルは美しいのか?

フラクタルは秩序と無秩序の境目にある。そして我々もそこにいて、親和性が高いからだろう。

フラクタルは還元論にならない。

まず、要素還元的統一は、現状を尺度として、要素に還元すること。

フラクタルは「形態的統一」といえる。底がない、天井もない。基準になる尺度がない。つまり部分に分解してみてもそこにまたそれを構成する要素があらわれて、それを繰り返していくといつの間にか元に戻ったりしてしまう。