ガイア仮説はラブロックという科学者が提示したもの。彼はNASAで行われた火星の生命探査計画に参加し、生命探査の手法を確立した人だ。火星と金星が死の星であるのに、なぜ地球だけに生命が満ち溢れているのか?熱力学の法則にしたがえば、地球はとっくに火星や金星と同じ状態になっていてるはず。それは何によって制御されているのか?この疑問に対して唯一の可能な解釈は「地球は生きている」というものだ。彼は、地球を一つの生きた生命体としてとらえそれを「GAIA」と名付けた。操縦士も目的もなく永遠に太陽の内軌道を巡り続ける狂った宇宙船という気の滅入る地球像に代わる生物的なイメージとして地球をとらえたのだ。