機械論・還元主義パラダイム

最初のパラダイムを用意したのはデカルトだが、この転換が広く受け入れられるには、コペルニクス、ケプラー、ガリレオ、ニュートンなどの偉大なる科学者たちの継続的努力によってようやくなされた。

さてその後、「科学」という神が我々を支配し、「科学的」ではないものには、「罪」とされるようになった。

ここでは、ラプラスの悪魔のごとく、全てはあらかじめ決定されており、自由意志など無いといった、理論から人間性が排除されていった。

自然と人間は進化論によりつながったがまだ階級的に分断されたままで、高等な者は下等な者を支配するのが自然の摂理と誤解される。その暗い面が噴出したのが、優生学とユダヤ人の迫害だろう。

心理学も心を機械的に切り刻んだにすぎない段階。

物理学はそんな生物学や心理学を劣る学問と見下していた。 諸処の科学は敵対していた。