1972年 |
断続均衡説 |
グールド |
化石資料には、進化の歴史が着実に刻まれている。進化論における唯一の物的証明である。
ダーウィニズムによれば、現存の首の長い麒麟と祖先の短い麒麟との間に首の長さが中間の麒麟が存在しなければならない。しかし、化石資料を進化にそって並べてみると、中間の種というのは発見されてない。同様にサルとヒトの間にも中間種は発見されてない。多くの種に共通に、進化上のなぞ空白があるのだ。これはミッシングリンク言われ進化論上のミステリーになっている。
これに説明をつけようとしたのがグールドの、断続均衡説だ。
進化は、ダーウィンの理論のように徐々にすこしづつ変化するのではなく、ある時期に爆発的に変化をおこす。その後しばらく、安定した時期が続くが、それは次の爆発の準備段階であるとしたもの
これなら、進化の中間型が発見されなくても説明がつく。
しかし、なぜ、断続均衡するのか?理由は簡単です。
遺伝的アルゴリズムは、有限集団内の探索過程です。全体の適応度がまだ大域的な最適解からほど遠い場合は、進化、つまり集団としての平均解はスムースに上昇します。しかし最適解に近づくにつれ、このスピードは弱まります。そして、次の最適種が出てくるまで君臨し続けます。ここに待ち時間があり、断続と均衡を繰り返すことになる。
ダーウィン批判のかたちを取っているが、実際にはダーウィン理論と矛盾しない。
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