1980 |
意識のスペクトル |
ウィルバー |
本能も進化するのだろうか?
進化=EVOLUTION,深化=INVOLUTION
ウロボロス的段階 |
300〜600万年前 |
人類が動物から分離したばかりの意識の状態。 自他の区別がなく、種の集合無意識の中に埋没したまま。現在の我々にはこの意識は全く残っていない |
魔術的テュポーン的段階 |
BC20万年 |
ネアンダルタールなどの原人の意識。主体と客体の区別がようやくできるようになる。しかしその能力はまだ未熟で、実物の物の名称やシンボルを混同しがちで、シンボルを操作することが、物そのものを操作する事であるととらえていた。魔術的儀式の誕生となる。 神の意識もこの段階の遺物 この時期人類は一種の夢のような思考状態にあったと考えられる。文明はなく、前理性的な本能的存在である。現代人類の発達心理学上では、2才から7才程度に対応する。 |
神話的段階 |
BC1万年 〜 BC1000年 |
今日世界中のいたるところに残っている神話のほとんどがつくられた時期。人類は魔術的段階から脱し、より洗練された複雑な構造を理解するようになるが、論理的なし追うや内証といったものはまだ現れていない。発達心理学的に見ると7才から11才頃の、自他は区別できるが、論理的思考はまだ展開されない神話的意識状態に対応する。 |
心理的自我の段階 |
BC6世紀 〜 今日 |
ギリシアに始まった、理性、論理の誕生。神話的意識から二者択一的な哲学的な意識へと転換し、抽象概念、主体と客体のはっきりした区別、仮説的な思考パターンなどが現れ、個のアイデンティティをめぐる問題に悩んだりする。すでに意識レベルでは、現代人とかわらない。発達心理学的には15才ぐらいから訪れる。理性と内省を基調とする心理的自我段階に対応する。 |
霊的段階 |
人類は今この段階を醸造中である。 |
人類が魔術的段階にあった時代にもっとも突出した部分が再構築されたもの。自我を超越すると言う意味で、論理や理性が超越され、精神的直感力が芽生えてくる。 |
サトル段階 (星気体) |
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人類が神話的段階にあった時の突出した意識である。神、仏性、タオなどで表現される超越的一体性が直感される。 |
コーザル (因果体) |
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心理的自我の段階のもっとも突出した意識である。神と個としの自我が融合し、全てが無分別なあるがままの世界へと導かれる。進化のあらゆる段階に貫いて偏在する全存在の基盤であると同時に進化の究極の目標であった思考の「精神」がここで始めて実現されるのである。 |
サトル段階とコザール段階はまだ実感をもって受け入れられていないだろう。しかし、私たちは人類の歴史上かつてない程の大きな意識の変成を外的要因によって求められている。核により、個の死滅に止まらない種としての絶滅を予感して生きていかねばならなくなったのである。われわれは貧弱な意識で巨大な力を制御しなければいけない危機においこまれている。
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