HOME - 1 - =芸術の理論と歴史(‘02)=(TV 〔主任講師: 青山昌文(放送大学助教授)〕 全体のねらい 芸術は、人類の文明の深い意味での美的な結晶の一つですが、それは、一見すると天才的な芸術家が一人で生み出したよ うに見えるものであっても、実は長大な文化的伝統と重層的な社会的諸関係のただなかで受胎し産み落とされたものにほか なりません。この講義では、芸術のこのような文化的・社会的な生成の構造に焦点を当てて、各時代の芸術理論を振り返り、 各時代の芸術作品がいかにその時代の文化と社会に深く根ざしていたかを歴史的に考察するものです。 回テーマ内容 執筆担当 講師名 (所属・職名) 放送担当 講師名 (所属・職名)
1 ペリクレスとギリ シア美術 1. 全体への序論 2. ギリシア古典美術を代表するものとしてのアテネのパルテ ノン神殿 3. 芸術総監督フェイディアスの美的理念と民主派の政治家ペ リクレスの政治思想 4. 建築芸術の政治的表象性 青山昌文 (放送大学助 教授) 青山昌文 (放送大学助 教授)
2 プラトンとギリシ ア文芸 1. ヨーロッパ美学の源流としてのプラトン美学 2. ギリシア文芸とりわけホメロスの叙事詩の政治的・社会的 役割 3. 文学芸術の政治的表象性とプラトン美学 同上同上
3 アリストテレスと ギリシア演劇 1. ヨーロッパ芸術理論の源流としてのアリストテレス芸術学 2. ギリシア演劇とりわけ悲劇の構造と上演の政治的・社会的 機能 3. 演劇芸術の政治的表象性とアリストテレス芸術学 同上同上
4 修道院の神学者と ロマネスク美術 −その1− 1. クレルヴォーのベルナールの美学 2. ロマネスク建築芸術のプラトン的超越性 3. 建築芸術の宗教性と社会性同上同上
5 修道院の神学者と ロマネスク美術 −その2− 1. 民衆的世界観と異形なるもの 2. ロマネスク絵画と彫刻の光と影 3. .建築芸術の宗教性と社会性 同上同上
6 サン・ドニのシュジ ェールとゴシック 美術 1. サン・ドニのシュジェールの美学と哲学 2. ゴシック建築芸術のアリストテレス的内在性 3. 建築芸術の宗教性と社会性 同上同上
7 ルネサンスの哲学 とイタリア・ルネサ ンス美術 1. ルネサンスの新プラトン主義哲学 2. ボッティチェリとミケランジェロ 3. 絵画・彫刻芸術の哲学性と社会性 同上同上 - 2 - 回テーマ内容 執筆担当 講師名 (所属・職名) 放送担当 講師名 (所属・職名)
8 ルネサンスの政治 とイタリア・ルネサ ンス美術 1. フィレンツェの共和制とメディチ家 2. ドナテッロとミケランジェロ 3. 絵画・彫刻芸術の政治性と社会性 青山昌文青山昌文
9 宗教改革と北方ル ネサンス美術 1. ルターの宗教思想と芸術思想 2. デューラーとクラーナハ 3. 絵画芸術の宗教性と社会性 同上同上
10 対抗宗教改革とバ ロック美術 1. トレント宗教会議の宗教思想と芸術思想 2. ベルニーニ 3. 絵画・彫刻芸術の宗教性と社会性 同上同上
11 ディドロとロココ 美術 1. ディドロの美学と芸術理論 2. グルーズとシャルダン 3. 絵画芸術の世俗性と社会性 同上同上
12 革命の時代と19 世 紀美術 1. 産業革命と芸術の変貌 2. クールベとマネ 3. 絵画芸術の政治性と社会性 同上同上
13 戦争の世紀と20 世 紀美術 1. 芸術の理論化と時代批判 2. ピカソとシャガール 3. 現代芸術の理論性と批判性 同上同上
14 死の影と現代芸術 1. 現代社会批判としての現代芸術 2. ウォーホル 3. 現代芸術の現代性 同上同上
15 環境芸術と現代社 会 1. 環境破壊問題と芸術 2. スミッソン・タレル・ロング 3. クリスト 同上同上