HOME 2004/11/08 1271865.doc 1 =世界の産業再編成(‘04)=(TV 〔主任講師: 森谷正規(放送大学教授)〕 全体のねらい 米国の産業活性化、EUの統合による産業発展、中国などアジアの工業国としての台頭によって、産業列国の競合が激 しくなり、世界の産業は激動の時代に入っている。自動車、電機、鉄鋼などの産業において、国境を越えた合併や提携 が急速に進んでいる。海外の他企業への生産委託も広がっている。世界の産業構造は大変革して再編成されていくが、 そのなかで日本企業はいかなるグローバルな経営戦略を立てるべきかがきわめて重要な課題になっている。この産業構 造の再編成について、現状を把握し将来を展望する。 回テーマ内容 執筆担当 講師名 (所属・職名) 放送担当 講師名 (所属・職名)
産業列国の激しい 競合 米国のIT やバイオ、ナノテクノロジーなど技術革新への挑 戦、EU の統合と中欧(ハンガリー、チェコ、ポーランド) の工業発展、アジア諸国の先端産業への参入、中国の急速な 工業化の躍進など、世界の産業が激動している状況を明らか にし、将来を見通す。 森谷正規 (放送大学教 授) 森谷正規 (放送大学教 授)
2
日本の産業の厳し い状況 国内需要の不振、輸出競争力の低下、経済、社会の低迷など、 日本の産業を巡る状況はたいへん厳しい。1970−80年 代の大発展の時代といかに変わったのかを明らかにして、将 来のありかたを探る。同上同上
3
国際経営戦略の方 向 国際的な企業合併、技術開発、生産、販売における提携、 他企業への生産委託、中国、中欧などの新たな地域への工場 進出など、各国の企業において急速に進んでいる新しい国際 戦略の展開について、現状を把握し、将来の方向を見定める。同上同上
4
コンピュータ・情報 機器産業の再編成 IBM の堅調な発展、米国のパソコン企業の大合併、パソコ ンの生産委託の急増と台湾から中国への急激な移転、携帯情 報機器における日米の激烈な競争などを基に、情報化ととも に急速に展開するこの産業のこれからの変革と再編成の方向 を探る。 同上同上
5
家電製品産業の再 編成 三洋電機と中国の家電企業海爾との提携は、世界の家電王 国日本に激動をもたらす。日本は超大画面テレビなど革新技 術でのリードを目指すが、韓国の追い上げは激しい。アジア において家電産業がいかに展開するかを見通して、変革と再 編成の方向を探る。 同上同上 2004/11/08 1271865.doc 2 回テーマ内容 執筆担当 講師名 (所属・職名) 放送担当 講師名 (所属・職名)
6
電子部品産業の再 編成 超LSI、液晶で韓国、台湾がリードしているが、日本は次 世代半導体での復権を目指す。これから各国の間での連携と 競争が交錯する。中国に対して、日本、米国、EU、韓国、台 湾がいかに連携を働きかけて組むようになるのかが戦略のカ ギになる。 森谷正規森谷正規
7
ソフト・サービス産 業の再編成 ソフトはマイクロソフトとインテルの“ウィンテル”王国 が崩れ始めて、激動が生じている。インドに続いて中国がソ フトの供給国として急速に伸びる。ソフトに後れている日本 は中国といかに連携出来るのか。 “携帯電話では、サービス企業が国際的に展開していて、そ の合従連衡が進んでいる。 同上同上
8
自動車産業の開発 における再編成 自動車は、環境破壊を防ぐためのハイブリッドカー、燃料 電池自動車の開発、実用化によって大きく変わろうとしてい る。技術開発において国境を超えた提携が見られており、そ の新型車の開発、生産がいかに進むかを見通す。同上同上
9
自動車産業の生産 における再編成 アジアが乗用車の生産と需要の拡大で、自動車産業に参入 してくる。タイは東南アジアでの自動車生産のセンターにな ってきた。中国では、巨大な潜在市場を求めて日、米、欧が 提携を争っている。その自動車の生産における激変の行方を 明らかにする。 同上同上
10
造船、航空、宇宙産 業の再編成 造船業は、韓国との競争が激しく、日本は企業統合を進め ている。その競合に中国が参入してくる。航空は、欧州のエ アバスが勢力を伸ばしているが、日本も欧米の開発、生産に 加わっている。宇宙では、欧州が衛星打ち上げでリードして おり、日本も参入する。 同上同上
11
生産機械産業の再 編成 工作機械は日本がトップだが、欧州勢が復権している。中 国もこれから生産を拡大する。金型では、電機、自動車メー カーの中国への生産移転とともに、中国が着実に力を伸ばす。 半導体・FDP 製造装置では日本がリードしているが、競争は 激化していく。 同上同上
12
エネルギー産業の 再編成 環境破壊防止のため、エネルギー産業は電力、ガス、石油 の境界を超えて、国境を超えて、提携を進めている。日本の エネルギー産業にも海外からの進出が、見られるようになり、 また電力、ガスの提携が生じている。その再編成の状況を明 らかにする。 佐々木弘 (放送大学教 授) 佐々木弘 (放送大学教 授) 2004/11/08 1271865.doc 3 回テーマ内容 執筆担当 講師名 (所属・職名) 放送担当 講師名 (所属・職名)
13
鉄鋼産業の再編成 中国、韓国などの後発国が生産設備を増強して、世界全体 で大きな設備過剰に陥っている。日本では、競争力を確保す るため二つのグループへの統合が進んでいる。米国の鉄鋼業 への支援は進めて来たが、これから中国、韓国との提携が必 須となる。 森谷正規森谷正規
14
化学産業の再編成 米国、EU の化学産業は、バイオ、医薬品へ展開している が、膨大な研究開発投資が必要であるため、国境を超えた提 携が模索されている。劣勢である日本は、合併による規模拡 大を進め、技術開発に成果を上げて、国際的な競争力を高め ることが出来るのか。 東千秋 (放送大学助 教授) 東千秋 (放送大学助 教授)
15
新しい国際的な産 業構造へ 産業全体の大きな変革と再編成を総括して、世界の新しい 産業構造の将来の姿を描き、企業の国際経営戦略のありかた を探る。その中で日本の産業、企業がいかに発展していくの かを見通す。森谷正規森谷正規