現代経済学（‘０５）

HOME 2004/11/05 1598716.doc 1 ＝現代経済学（‘０５）＝（ TV）〔主任講師：賀川昭夫（東京経済大学教授）〕全体のねらい私達の欲望に限りはないが、資源には限りがある。その限られた資源を様々な欲望を充足するために配分しなければならないが、私達は市場経済という経済体制を用いることで、それを無意識のうちに行っている。市場経済とは多くのお金を支払う人が多くを消費できるという経済システムであり、ミクロ経済学とマクロ経済学という2 つの分析手法を用いて、市場経済の果たす資源配分について考えていく。回テーマ内容執筆担当講師名 ( 所属･職名) 放送担当講師名 ( 所属･職名)

１資源配分と市場経済どのような社会にも「誰がどの資源を使ってどのような生産手段で何をいくら生産し、誰が何をいくら消費するか」という問題がある。市場経済では、価格を媒介にした市場取引を通じてその問題を解決している。このような市場経済の基本的性質について説明する。賀川昭夫（東京経済大学教授）賀川昭夫（東京経済大学教授）

2 需要・供給・市場均衡簡単な例を用いて、需要曲線と供給曲線を導出する。需給がバランスするとき、市場は均衡しているというが、そこでは社会的余剰が最大になっている。これらについて説明する。同上同上

3 消費者の合理的行動消費者は、限られた予算の範囲内で、効用を最大にするように財の購入量を決定する。これが消費者の合理的行動仮説であり、これからどのような結論が得られ、それらが現実の観察結果と整合的かどうかについて説明する。同上同上

4 企業の合理的行動企業は、保有する生産技術の下で、利潤を最大にするように生産計画を立てる。これが企業の合理的行動仮説である。この仮説の下では、企業の生産要素に対する需要と生産物に対する供給がどのように決まるのかについて説明する。同上同上

5 競争市場の均衡と効率性財・サービスについての需要と供給が出会う市場で、需給のバランスした状況を均衡とよぶ。競争経済における市場均衡では、資源が効率的に配分されていて、市場経済が効率的であることを説明する。同上同上

6 不完全競争市場価格をコントロールする経済主体がいれば、市場は独占、寡占、独占的競争など不完全競争市場となる。そこでは、資源配分の効率性が実現しないことなどを説明する。同上同上 2004/11/05 1598716.doc 2 回テーマ内容執筆担当講師名 ( 所属･職名) 放送担当講師名 ( 所属･職名)

7 市場の失敗市場経済で資源が効率的に配分されないとき、市場が失敗するという。外部性、公共財、情報の偏在などは、市場の失敗を引き起こすので、それらを是正するために、政府は何らかの政策をとる。これらについて説明する。賀川昭夫賀川昭夫

8 経済循環と国内総生産国内総生産（GDP）や失業率は、一国全体の経済活動を集約して表す変数である。マクロ経済学は、これらがどのような水準に定まるのかを明らかにする分野であるが、まずはGDP という基本概念を説明する。同上同上

9 GDP 水準の決定現代マクロ経済学の創始者であるケインズは、生産水準は需要の大きさから定まると考えた。この考え方の下ではGDP がどのような水準に定まるのか、そのとき失業が存在するのかどうか、などを説明する。同上同上

10 投資関数企業が将来の生産能力を拡大するためにを行う設備投資で、たとえば、ある機械を購入するかしないかを、どのように判断するのか、そしてまた一国全体の投資量がどのように定まるのか、を説明する。同上同上

11 貨幣への需要と供給貨幣とは何か、現金を保有していても、それから収益を得ることはないもかかわらず、人々が現金を保有しようとするのは何故かなど、貨幣に関する基本的なことについて説明する。同上同上

12 財政政策と金融政策財市場と貨幣市場の2 市場が同時に均衡する状況を考える。財政政策や金融政策の結果、その均衡はどう変化するのか、それらの比較から政策の有効性を説明する。同上同上

13 インフレーションと失業財市場、貨幣市場、労働市場の3 市場を考え、物価水準がどのように決まるのかを考える。そして、どのような状況にあるときに失業が存在するのか、どのような状況の時にインフレーションが生じるのか、などについて説明する。同上同上

14 開放経済のマクロ分析外国との取引を考えた開放経済を考える。外国通貨との交換比率である為替レートはどのように決まるのか、あるいは、開放経済における財政政策と金融政策の有効性などについて、説明する。同上同上

15 経済変動と経済成長時間と共に経済は変化している。経済動学は、時間の経過につれて経済がどのように変化していくかを分析するものである。この章では、経済変動や経済成長の代表的な考え方について説明する。同上同上