HOME 2004/11/08 1112813.doc 1 = 社会福祉入門(‘04)=( TV 〔主任講師:岡本民夫( 同志社大学教授)〕 〔主任講師:永岡正己( 梅花女子大学教授)〕 〔主任講師:奈倉道隆(四天王寺国際仏教大学教授)〕 全体のねらい 近年における社会経済の激変に加えて急速な少子高齢化は私たちの生活に色々な衝撃を与えている。こうした情勢の 中で従来の社会福祉施策では、人々の福祉ニーズに対応できなくなり、基礎構造変革が断行された。本講座は新しい社 会福祉を考えていく上で、基本となる概念、理念、歴史、構造、主体、対象、施策内容及び展開場面、機能、方法・技 術、福祉教育、専門家の養成・教育・訓練、関連施策との協力、連携、そして今後の社会福祉の課題と展望等について 講述する。 回テーマ内容 執筆担当 講師名 (所属・職名) 放送担当 講師名 (所属・職名)
私たちの暮らしと 社会福祉 社会福祉を総合的、俯瞰図的に捉えるための基本的枠組みを 設定し、私たちを取り巻く社会環境の変化や暮らしをめぐる 課題と社会福祉がどのようにかかわっているのかを理解す る。そのための学習方法と講義計画及び内容に関する全体像 を示し、併せて社会福祉の研究方法についても言及する。 岡本民夫 (同志社大学 教授) 岡本民夫 (同志社大学 教授) 大曽根寛 (放送大学教 授)
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現代社会と社会福 祉 私たちを取り巻く社会経済現象と社会生活上の諸困難との関 連を人口動態、家族規模及び機能の変化、地域社会の変容、 価値観や生活スタイル。暮らしと労働のあり方等の視点を通 じて、新しい時代にふさわしい社会福祉のあり方とは何かを 模索する。 同上岡本民夫
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社会福祉の理念と 概念 社会福祉の法的根拠としての憲法第25 条、第13 条、第14 条等に加えて社会福祉基礎構造改革の基本的方向と基本理念 を明らかにする。そして日常的に展開されている「補完性の 原則」と言われている自助、互助、共助及び公助との関連で 自立支援の考え方、ノーマリゼーションの思想、QOL の向上、 自己実現や生きがい等福祉のあり方等について言及する。 同上同上
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社会福祉の歴史 西洋の場合 社会福祉は長い歴史の中で様々な試行錯誤を繰り返しながら 生成、発展してきたものであり、その根底にある思想、理念、 価値観、制度・政策、実践、活動、運動、方法技術等の諸側 面を学ぶことが大切である。こうした歴史的認識を深めるこ とによって現状を正確にかつ深く理解することができる。こ こでは福祉をめぐる史実を基礎にしての全体像を把握し、海 外の社会福祉の歴史を学習する。 永岡正己 (梅花女子大 学教授) 永岡正己 (梅花女子大 学教授)
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社会福祉の歴史 日本の場合 日本の社会福祉は諸外国の強い影響を受けているが、日本の 歴史的な歩みの中から築かれてきた独自の思想やしくみが存 在する。その背景、要因、人物、援助活動、施策・制度等の 史実を通じて、日本における社会福祉の実態と特質を歴史的 に分析し、そこから福祉の本質を学ぶとともに内在する課題 を把握し、今後の社会福祉の発展に役立つ知識と考え方を身 につける。 同上同上 2004/11/08 1112813.doc 2 回テーマ内容 執筆担当 講師名 (所属・職名) 放送担当 講師名 (所属・職名)
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社会福祉の構造と 機能 社会福祉はその基本となる法制度、行財政、運用・管理及び 経営組織などハードウエアの部分とこれらを運用し、機能さ せるソフトウエアが必要であるが、加えて、これらを利用者 に価値あるものにしていくためのヒューマンウエアとしての 専門家が不可欠であり、これらの諸条件が有機的に連関し、 機能して社会福祉の本領が発揮できる。 大曽根寛 (放送大学教 授) 大曽根寛
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児童家庭福祉少子高齢社会の到来のなかで子育て、保育問題、健全育成が 大きな社会問題となっている。他方、いじめ、虐待、非行、 引きこもり等子どもの病理現象も深刻化している。その基盤 となる家族の規模と機能も変わり、家庭のあり方、個々の構 成員の価値観や生活スタイル等の変化も福祉にとって大きな 課題となっている。ここでは児童福祉の視点からこれらをめ ぐる諸問題についても言及する。 山縣文治 (大阪市立大 学助教授) 山縣文治 (大阪市立大 学助教授)
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障害者福祉ノーマライゼーション、バリアフリが日常語になりつつある が、ここでは身体・知的・精神のいわゆる三障害対策の歴史 を振り返るとともにその実態と施策の現状を分析吟味して、 そこに存在する問題点を抽出するとともに、今後に向けての 施策のあり方と具体的施策の方向を展望する。 三ツ木任一 (創造学園大 学教授) 三ツ木任一 (創造学園大 学教授)
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高齢者福祉高齢社会の到来とともに高齢者が抱える問題は益々多様でか つ深刻化の様相を呈している。この事態に対応策の基本とな る理念、目標、内容、展開、実践等を取り上げながら、生活 の質的向上、生きがい、自己実現の達成等21 世紀の高齢者福 祉のあり方を展望する。 奈倉道隆 (四天王寺国 際仏教大学教 授) 岡本民夫 奈倉道隆 (四天王寺国 際仏教大学教 授)
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社会福祉援助技術 1 福祉施策の実践や具体化過程には多彩な方法技術が用いられ ている。ここでは社会福祉の実践現場で有効かつ適切に援助 技術を活用する必要がある。本章ではその概念、構造、目的、 機能、過程、役割、評価のあり方等社会福祉援助技術全般に ついて概観する。 岡本民夫 黒木保博 (同志社大学 教授)
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社会福祉援助技術 2 本章では援助の基本となる個別援助技術(ケースワーク)、 集団援助技術(グループワーク)を中心にその概念、原理、 機能、過程等の内容を具体的事例や実践援助活動を通して、 敷衍するとともに実践力に基礎となる知識、方法、技能等に ついても言及する。 同上同上
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社会福祉援助技術 3 ノーマライゼーションの考え方や利用者本位の理念を受けて 利用者が家庭や地域において自由な生活を営みながら、必要 なサービスを受給できる体制が求められている。地域福祉施 策の進展とともにそれらを具体的に展開する地域援助技術 (コミュニティーワーク)が注目されている。この内容と構 造、過程、機能、手法等について具体的な実践例を踏まえな がら、論述する。 同上岡本民夫 2004/11/08 1112813.doc 3 回テーマ内容 執筆担当 講師名 (所属・職名) 放送担当 講師名 (所属・職名)
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社会福祉教育今日社会福祉は日常生活上の諸問題を解決するための施策と して重要な位置を占めている。これを具体化するには国民一 人ひとりの福祉に関する正しい考え方や意識がなくてはなら ない。一方、複合化し、深刻化する福祉問題に対処するため には、より高度な知識と技術をもった専門家が必要である。 ここでは基礎的な教育から高度専門職の教育にいたる広範囲 の福祉教育について取り上げる。 岡本民夫岡本民夫
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関連領域との協 力・連携 今日の社会福祉は国民の安心と安定を目標にしながら利用者 本位の理念を具象化していくための努力がなされている。そ のためには保健、医療、看護、福祉、心理、教育等の援助専 門職がいかに相互に有機的な協力と密接な連携を保ちなが ら、ティームワークやネットワークをどのように展開するか について言及する。 同上同上
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社会福祉の課題と 展望 社会福祉が当面する諸課題を抽出、整理して今後の日本の社 会福祉のあり方を展望するとともにグローバル化が進む中、 国際舞台で日本の社会福祉はどのような使命と役割をもって 活動を展開するべきか等について受講者とともに考えてみた い。 同上 岡本民夫 大曽根寛