*サステナブル・ワールド 継続可能な社会2002年 アービン・ラズロ

未来は予言するものではなく、 作るものである。

 
環境問題、食料不足、エネルギー枯渇、人口爆発など、コントロールしなければこの社会は継続不可能はほどである。

環境 空気・水・オゾンホール空気の汚染・温暖化による海面の上昇・緑の保護・環境ホルモン
食料 飽食・農地の破壊・食の安全
エネルギー 石油の埋蔵量はあと50年。代替エネルギーが必要
人口爆発 バースコントロール
地域格差 グローバル搾取・テロ・
 
こうした現代の危機は、本質的に認識の危機である。
政治学者は基本となる国境を越えた、経済の力を無視し、一方、経済学者はそのモデルに地球規模の社会的、政治的な現実性を組み入れることができない。数々のアイディアは象牙の塔の中にバラバラに分解されそして封印される。
今日の危機は時代遅れの世界観による遺物ではもはや理解できないリアリティに対して、そうした概念を適用しようとするところから生まれている。 ここでも、ユニティー(統合)が欠如しているのである。
 
時代遅れの世界観 生活水準が年間消費高によって測定される、最適生産様式での最大消費を達成しようとする、われわれになじみの深い物質至上体制。
建造すべき世界観 「継続可能な社会」「正しい暮らし」という中道の考えに基づいた、最適消費様式での最高の人間的安泰の達成が目標とされる。
 

全ての地球市民は、それぞれの役割をはたさなければならない。

学者は、分析と警告、対策の技術的立案

政府は、それを実行する社会システムをつくること

哲学者・倫理学者・教育者・芸術家は、そのシステムでの役割に誇りを持たせるように。

企業は、理念の中にその役割を盛り込むこと。

そして、我々は日々その役割も果たすこと。

 

 
ここで書かれているアプローチそのものが、各部分を全体に統合していく方法が部分のそれ自体より重要な意味をもつ。多数の概念の間の相互関連と相互依存こそ、わたしが示したい事の本質である。
 

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193 マイクロシフト 「見えざる手」の終わりとサステナブルワールドの始まり アービン・ラズロ MICROSHIFT Elvin Laszlo 2001 年 (訳: 監修伊藤重行 訳稲田香 2002 年) 文芸春秋