閑話休題

還元主義の起源

 

還元主義の起源は、いつにあるのだろう。

多くの自然哲学者が、「自然の本質は何か?」という大問題に関心をもった。

ターレス(BC 600)

 自然現象には必ず何かの原因があって起こる、と考えた。

 それは何か?

 全てのものをつくっている元のもと:element/アルケーは?

 「万物のもと(アルケー)は“水”である」と唱えた。

アナクシメネス(BC 550)

 「万物のもと(アルケー)は“空気”である」

 アルケーは水よりも軽くて流動的なものであるハズだ。

クセノファネス(BC 500)

 「万物のもと(アルケー)は“土”である」

 アルケーは形をもち確かな実体をもったものでなければ万物は安定していられない。

ヘラクレイトス(BC 450)

 「万物のもと(アルケー)は“火”である」

 アルケーは活気があり力があり、人生のように絶えず変化してゆくものだ。    

エンペドクレス(BC 450)

 「万物は水と空気と土と火の4つの元素(アルケー)からなる」。

 全てのものは4種の元素の組み合わせ(愛の力で結合し、憎しみの力で離れる)によって説明できる。

 一元論を退け四元論を提唱

 

アリストテレス(BC 384 - 322)

 

 四元素仮説:

「4元素には元々異なる基本的性質があり、その性質の組み合わせが変わると元素が変換する」。

 (ちなみに天上は第5元素からなるとしている)

デモクリトス(BC 460 - 370)

原子仮説:

「万物はそれ以上分割することのできない最小単位(原子/atomos)と空間からなる。目に見える物体は原子の集合体で、原子の形、配列のしかたの違いによって色、におい、固さなどの性質が決まる。原子は空間(真空)に存在し、原子が集まったり離れたりすることによって物質変化が起こる。物質は消滅することはない。」

 * 水は水の原子が集まって水となる(デモクリトスにとっての水)

 

ギリシャの哲人たちは、自然を知ろう=自分の頭でとらえようとした。

“なぜ”をつきとめる姿勢(考える存在としての人間の歩み)が始まった。

しかし彼らの考えは、実験に基づいたものではなく頭の中で作られた理論であった。

 (演繹的論理)

科学ではなく哲学であった。最終的な正否の判断が不可能であった。

歴史的には、力(権力)の大きな者の意見が勝った。

 

アリストテレスの四元素仮説が1700年間も信じられ、金属変換(錬金術)の基礎理論となった。

デモクリトスの原子仮説は、1800年まで埋もれ、ダルトンによって近代原子説として復活する。

 

 

*東洋思想の中では、陰陽五行(木火土金水)というのがある。 年代的には戦国時代(前453〜前221年)

五行
五色
五方 中央 西
五時 土用
五事
五星 歳星(木星) 螢惑(火星) 填星(土星) 太白(金星) 辰星(水星)
五臓
五常
五味
五声
十干 甲・乙 丙・丁 戊・己 庚・辛 壬・癸
十二支 寅・卯(辰) 巳・午(未) 辰・未
戌・丑
申・酉(戌) 亥・子(丑)
易卦 −−
−−
──(震)
──
−−
──(離)
  −−
──
──(兌)
−−
──
−−(坎)
旧一・二・三月 四・五・六月   七・八・九月 十・十一・十二月


時代的には、陰陽五行と4元素、アトム説は同じ年代にある。

 

 

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