時計回り

turn clockwise

 

大航海時代の初期、航海術はまだ遅れていた。 

緯度は星をみれば、わかるが、経度を測る方法がなかった。

どこに行くかまったくわからないといってもいい。

その為、遭難は頻繁で、たまりかねた国は

「経度を測る方法をみつけたものに2万ポンドの賞金を与える」-とおふれを出した

そして50年の歳月をかけてあみだされた

出発地の時間に合わせた時計を船の中に持ち込んで、航海先の船上の日時計との差を計るのである。

それには、ウネル船上での正確に動く時計が必要だった。

この時計の開発にさらに数十年。

 

ガリレオが惑星の観測に没頭した理由の一つも、正確な惑星の位置を測定することにより航行中の船の位置を割り出すことにありました、この方法自体は揺れる船の上では実用的ではなく採用されるにはいたりませんでしたが、天文学の分野に大きな飛躍をもたらし、当時のヨーロッパの国家間の大きな問題であった国境確定のための経度確定を解決することとなりました。

興味深かったのは労働と時間の関係。この本によると、時計が生まれる前は労働に対する賃金は本当の出来高制だったそうな。そりゃあ日の出ている間なんて決められたら冬と夏とで相当に差が出てしまう。そして、当時時計は高価だったため事業主レベルの人間しか時計が持てなく、ひどい話になると、その事業主が労働開始時間の時は時計を早めて労働終了時間の時には時計を遅くしたなんてこともあったらしい。
 

 


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