翌朝、ついにブーンタ・イヴ・クラシックが開催され、銀河全域から集まった総勢18名のレーサーたちが、命と名誉を賭けた大勝負に挑むことになる。優勝経験のないアナキンにパドメは不安を隠せずにいたが、クワイ=ガンはこの少年に絶対的な信頼を寄せていた。だが、アナキンの所有者であるワトーは常勝無敗の残忍なレーサー、セブルバに全財産を投入するという。そこでクワイ=ガンはワトーにもう1つの勝負を申し込んだ。彼はアナキンが勝利する方にアナキンが使うレーサーを賭け、ワトーにアナキン自身を要求したのである。

Podrace

主催者ジャバ・ザ・ハットの合図と共に、ついにレースが開始された。アナキンはスタートのエンジン・トラブルで大きく出遅れるが、驚異的な反射神経で次々とライバルを出し抜き、トップとの差を詰めていく。一方、セブルバは卑劣な手段で他のレーサーを妨害し、後続の出場者たちを抹殺していった。最終的に先頭グループはアナキンとセブルバの一騎打ちとなり、そこでもセブルバの卑怯な手口によってアナキンは絶体絶命の危機に立たされる。だが、アナキンにはフォースが付いていた。競技場に戻る直前にセブルバのレーサーはクラッシュし、若干9歳の人間の少年が見事な初優勝を遂げたのである。

ワトーはこのレースですべてを失い、アナキンは奴隷から解放された。クワイ=ガンは彼をコルサントへ連れて行き、ジェダイの訓練をさせると約束するが、その前に母との別れという現実が立ちはだかる。ワトーがシミを手放さなかったのだ。アナキンが母と作りかけのC-3POに別れを告げると、彼女は幼い息子に夢に向かって進めと言い残し、タトゥイーンに留まるのだった。

 

クワイ=ガン: そして、この子は解放された。
アナキン: え?
クワイ=ガン: 君はもう奴隷じゃない。
アナキン: 聞いた?
シミ: ついに夢を実現できるのよ、アニー。あなたは自由なのよ。
シミ: この子を連れて行くんですか?この子はジェダイになるんですか?
クワイ=ガン: はい。この出会いは偶然ではなかった。偶然からは何も生まれないのです。
アナキン: あの宇宙船で連れて行ってくれるってこと?
クワイ=ガン: アナキン、ジェダイになるための修行は容易なことじゃない。たとえうまくいっても、つらい人生が待っている。
アナキン: でも、それを待ち望んでたんだ。ずっと夢見ていたんだよ。
アナキン: 行ってもいいでしょ、ママ?
シミ: アナキン、道はあなたの前に敷かれているのよ。自分一人で決めなさい。
アナキン: 行きたい。
クワイ=ガン: じゃあ、荷物を準備するんだ。時間がない。
アナキン: ヤピー!
アナキン: ママはどうなるの?ママも自由になったの?
クワイ=ガン: お母さんも自由にしようとしたよ、アニー。だが、ワトーが手放さないんだ。
アナキン: 一緒に来ないの、ママ?
シミ: 坊や、私の居場所はここなのよ。私の未来はここにあるの。さあ、行く時間よ。
アナキン: 一緒にいたいよ。
シミ: でも、運命は変えられないのよ。陽が沈むのをとめられないのと同じなの。愛してるわ。さあ、急ぎなさい。
シミ: ありがとう。
クワイ=ガン: 息子さんの面倒は任せてください。約束します。大丈夫ですか?
シミ: ええ。

 

アナキン: 嫌だよ、ママ。やっぱり置いて行けない。
シミ: アニー。
アナキン: また会えるよね?
シミ: 心の声は何て言ってる?
アナキン: 会えるって。きっと。そう思う。
シミ: じゃあ、また会いましょう。
アナキン: 戻ってきて、自由にするよ、ママ。約束する。
シミ: さあ、勇気を出して、振り向かないで。振り向いてはダメよ。

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