Coruscant -- Padme's Apartment

 
アナキン: ときにはプライドをすてなきゃならないときもあるよ。ここは指示に従って。
パドメ: 大人になったのね、アナキン。
アナキン: マスター・オビ=ワンはそれを認めようとしないんだ。
アナキン: 誤解しないで。オビ=ワンは偉大な師だよ。マスター・ヨーダのように聡明で、マスター・ウィンドゥのように強い。あの人の弟子になれたことを本当に感謝してるんだ。でもある点において・・・いや多くの点で・・・僕は彼に勝ってる。とっくに試練を受ける準備はできているのに、彼は僕がまだまだ未熟だと思っているんだ。僕を足止めさせているんだよ。
パドメ: 苛立たしいのは分かるわ。
アナキン: ひどいよ。あまりにも批判的だ。聞く耳を持とうとしない。分からず屋だ。不公平だよ!
パドメ: 指導者というのは私たちが思う以上に欠点が多く見えるものなのよ。それが成長の唯一の手段なの。
アナキン: 分かってるよ。
パドメ: アナキン、成長をあせらないで。
アナキン: でも僕はもう一人前だよ。君だってそう言ったじゃないか。
パドメ: お願い、そんなふうに私を見ないで。
アナキン: どうして?
パドメ: 気持ちが落ち着かなくなるの。
アナキン: 失礼しました、議員。

 

アナキンとパドメは目立たぬよう難民を装ってナブーへと発った。そして、オビ=ワンは謎の賞金稼ぎが残したダーツについて調査するため、旧友デクスター・ジェッスターのダイナを訪れる。知識豊富なデクスターはオビ=ワンとの再会を喜び、ダーツの出処がクローン職人の惑星として知られるカミーノであることを教えてくれた。オビ=ワンはその情報をもとにジェダイ公文書館でカミーノの情報を検索するが、何も見つからない。彼はヨーダに知恵を求め、この老マスターに従って修行に励む子供たちの洞察から、カミーノの情報が何者かによって削除されたことを知るのだった。オビ=ワンはヨーダの言葉とデクスターの情報を信じ、謎の究明を求めてカミーノへと向かう。

 

そのころナブーへ向かう船の中では、アナキンとパドメが徐々にかつての親交を取り戻していた。

Space

 

パドメ: ジェダイに人生の誓いを立てるのは大変でしょうね。行きたいところにも行けないし、やりたいこともできないんだもの。
アナキン: そして、好きな人と一緒にいることもできない。
パドメ: 愛することは許されているの?ジェダイには禁じられていると思ってたけど。
アナキン: 執着は禁止。所有も禁止。でも、慈悲はジェダイの生き方の中心的概念だ。僕はそれを無限の愛と解釈してる。だから愛はむしろ推奨されていると思っていい。

#110アナキンは無限の愛と執着という概念を完全に誤って解釈しているようです。まず、執着を禁じるのは賢いことではありません。無理に押し殺すと、そこに苦痛が生まれます。ジェダイは欲望を押しことしません。ただ注意深く観察します。欲望にはしがみついても、逃げてもいけません。相手はたかが欲望です。どう扱うかは私たちの選択しだいなのです。その選択が自由と喜びにつながることもあれば、苦しみにつながることもあるということです。

アナキンの二つ目の間違いは、(パドメもまちがった)無限の愛とロマンティックな愛を混同していることです。慈悲を無限の愛と解釈したまでは正しいのですが、あと単なる言葉遊びです。

 


パドメ: あなたはずいぶん変わったのね。
アナキン: 君はぜんぜん変わっていない。夢にでてきたときのままだ。

2人は首都シードに到着すると新女王に謁見し、安全な湖畔に身を寄せることになる。

Bibble: 何かお考えはありますかな、マスター・ジェダイ?
パドメ: アナキンはまだジェダイじゃないのよ。まだパダワン見習いなの。でも私は・・・
アナキン: ちょっと待ってくれ。
パドメ: 失礼。私はレイク・カントリーに行くつもりです。あそこなら人目を避けらる場所もあります。
アナキン: ちょっと失礼。ここでは僕が警備責任者ですよ、議員。
パドメ: でもここは私の故郷よ。とてもよく知っている場所です。だからここへ来たんでしょう。この場合、私の知る地の利に従うことが賢明なだと思うわ。
アナキン: 失礼しました、議員。
Jamillia: 完璧ね。では決まりとしましょう。

アナキンは名誉を傷つけられたと感じたのでしょう。しかしそれは傲慢からでた発言にすぎませんでした。そしてパドメの冷静な判断に物笑いとなり、歯ぎしりをすることになるのです。「自己」への誤った考えは苦痛をもたらすのです。

Naboo -- Lake Country

そして2人で過ごすうちに、アナキンはパドメへの強い愛情を募らせていった。2人は熱いキスを交わし、急速に親密になっていくが、アナキンの強い情熱をよそにパドメはどうしても一線を踏み越えることができないのだった。 パドメ: ここには学校が休みのときによく来たわ。毎日あの島まで泳いだの。水は大好き。砂の上に寝そべって、太陽の光で乾かすのよ。そして、鳴いている鳥の名前を当てっこしたわ。
アナキン: 僕は砂は嫌いだな。ザラザラしていて邪魔で不快で、どこにでも入ってくる。ここのとは違うよ。ここではすべてが柔らかくて滑らかだ。

パドメ: やめて。そんなことしちゃダメよ。
アナキン: ごめん。

そこには議員とジェダイという、立場と掟の問題が2人の間に立ちふさがっていたのである。アナキンは秘密の恋を持ちかけるが、現実はそこまで甘くはなかった。

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