エピソード IV / 新たなる希望 Episode IV: A New Hope


この戦いで、反乱軍のスパイは帝国軍の究極兵器の設計図を奪取することに成功する。それはデス・スターと呼ばれ、惑星をも完全に破壊できる力を持った巨大宇宙ステーションだった。
設計図を受け取ったレイア姫は、人々を救い、銀河系に平和を取り戻すべく、自船で故郷へと向かうが、帝国軍の密使に発見されてしまうのだった・・・

 

辺 境の砂漠の惑星タトゥイーンの軌道上で、反体制派の帝国元老院議員の1人、レイア・オーガナ姫の乗艦するオルデランの外交船<タンティヴィIV>が、帝国軍のインペリアル級スター・デストロイヤー<デヴァステーター>の追撃を受けていた。レイアの船は執拗な攻撃によって主反応炉を破壊され、航行不能にさせられてしまう。帝国軍は<タンティヴィIV>を拿捕すると、ストームトルーパー部隊を船内に突入させ、乗員たちとの間で激しい銃撃戦が展開された。<デヴァステーター>を指揮するのは、皇帝の側近の1人であり、帝国軍の重鎮でもあるダース・ヴェイダー卿だった。彼はレイアが反乱同盟軍のスパイであると睨み、この船が受信したとみられるデス・スターの設計図を探していたのだ。

Blockade Runner -- Space

レイア: ダース・ヴェイダー。乱暴が過ぎるわね。帝国元老院も今度ばかりは黙っていないでしょう。外交船を攻撃するなんて・・・
ヴェイダー: 見え透いた芝居はおやめなさい、姫君。今回は慈悲深い任務ではないはずです。反乱軍のスパイがこの船に数度の送信を行いました。彼らの送った設計図がどうなったのかを知りたいのですよ。
レイア: 何を言っているのかさっぱり分かりません。私は帝国元老院の一員としてオルデランへの外交任務に就いているのです。
ヴェイダー: 貴様は反乱同盟軍の一員であり反逆者だ。
ヴェイダー: 連れて行け!
Daine: 彼女を拘束するのは危険です。このことが漏れれば元老院が反乱軍支持に傾きかねません。
ヴェイダー: 反乱軍スパイを追跡して彼女にたどりついたのだ。いま彼女はわしにとって秘密基地を見つけるための唯一の手がかりだ。
Daine: 自白する前に死を選ぶでしょう。
ヴェイダー: わしに任せろ。遭難信号を送信し、元老院に搭乗者は全員死亡したと報告するのだ。
Praji: ヴェイダー卿、バトル・ステーションの設計図はこの船にはありません。送信も一切行われていませんでした。戦闘中に脱出ポッドが射出されましたが、それにも生命体は乗っていませんでした。
ヴェイダー: あの女は脱出ポッドに設計図を隠したのだ。分遣隊を送り込んで回収させろ。何としても見つけ出すのだ、司令官。今度ばかりは誰にも邪魔はさせん。
Praji: はい、閣下。

 

しかし、危機を察知したレイアは忠実なアストロメク・ドロイドのR2-D2に設計図を託しており、彼をプロトコル・ドロイドのC-3POと共に脱出ポッドで船外に射出させていた。スター・デストロイヤーも脱出ポッドの射出を確認していたが、ドロイドしか乗っていないポッドに生命反応はなく、見過ごされていたのである。船内に設計図の形跡が既にないことが分かると、ヴェイダーはレイアをスパイ容疑で捕らえ、タトゥイーンに回収部隊の派遣を命じるのだった。その後、<タンティヴィIV>は跡形もなく破壊され、レイアへの支持が多数を占める元老院には、遭難事故として報告されることになる。

 

2体のドロイドは荒涼としたタトゥイーンの砂丘海に漂着する。

Tatooine -- Desert

3PO: どうしてこんな厄介なことになってしまったんだろう?本当に分からないよ。苦しむために作られたみたいだ。一生このままなんだろうね。
3PO: バラバラになる前に休まないと。関節が凍りそうだよ。
3PO: なんとも荒涼とした場所だなあ。
3PO: どこへ行こうとしてるんだい?あのね、私はそっちへは行かないよ。岩が多すぎるよ。こっちのほうがずっと楽だよ。
3PO: なんでそっちに街があるなんて分かるんだ?
3PO: 屁理屈ばかり言うな。
3PO: 何の任務だって?何を言ってるんだ?
3PO: 君には本当にうんざりだよ。勝手に行け。どうせ1日で動作不良になってしまうよ、短気なくず鉄の寄せ集めが。助けを求めて追ってきても無駄だからね。
3PO: もう冒険はたくさんだ。そっちへは行かないよ。

そして、レイアからの密命を受けたR2と何も知らない3POは口論となり、互いに別々の方向へと歩むのだった。だが、やがて2体は砂漠で廃品回収業を営むジャワたちに発見され、彼らの巨大なサンドクローラーの中で再会を果たす。その後、ドロイドたちはジャワの廃品バザーで売りに出されるのだった。

ルーク登場

3POとR2を購入したのは、アンカーヘッドの近郊で水分農業を営むオーウェン・ラーズと、その甥ルーク・スカイウォーカーだった。

 

 

ルークはオーウェンからさっそくドロイドたちの整備を命じられ、偶然にもR2が内部に記録していたレイアのホロ・メッセージの一部を発見する。

 

彼女はオビ=ワン・ケノービという人物に助けを求めており、R2も自分の本当の主人はオビ=ワンだと言うのだ。ルークはオビ=ワンという人物に心当たりはないが、砂漠の端に住む変わり者の隠者、ベン・ケノービとは面識があった。メッセージの続きを見ようとする彼は、R2の指示通りに行動規制ボルトを外すが、ドロイドは続きを再生しようとしない。彼は苛立ちながらも食事に向かい、叔父にオビ=ワンとベンとの関係を問いただすのだった。だが、オーウェンはベンを不快に思っており、オビ=ワンはルークの父親と同じころに死んだと語るだけだった。また、ルークはドロイドの労働力が増したことで、かねてからの夢だった帝国アカデミーへの進学許可を求めるが、それも無下に断られてしまう。友人たちは次々とこのつまらない惑星から出て行ってしまい、取り残された彼にとって、今の人生は切ない試練でしかなかったのである。

ルーク: あの新しいドロイドたちはよく働いてくれると思うよ。だから、約束したことについて考えてたんだ・・・もう1シーズンここにいたらって話のことなんだけど。あの新しいドロイドたちが働くようになったら、今年からアカデミーに通いたいんだ。
Owen: 収穫前の来学期にということか?
ルーク: うん。ドロイドが十分補ってくれるよ。
Owen: 収穫はおまえの力が一番必要になる時期だ。もう1シーズンだけだ。今年は人手を雇って十分な収穫ができる。そうなれば来年にはアカデミーに行かせてやる。今はまだ必要なんだ。分かってくれ、ルーク。
ルーク: でもさらに丸1年あるよ。
Owen: たったのもう1シーズンじゃないか。
ルーク: ビッグズとタンクが出て行ったときも同じことを言ったよ。
Beru: どこへ行くの?
ルーク: どこにも行くところなんてないじゃないか。ドロイドたちの掃除を仕上げてくるんだよ。
Beru: オーウェン、いつまでもここに引き止めておくことはできないわ。友達もほとんど出て行ってしまったし。あの子にはそれが大きいのよ。
Owen: 来年には行かせてやる。約束するよ。
Beru: ルークは農民じゃないのよ、オーウェン。父親の血が多く流れているんだわ。
Owen: それが心配の種なんだ。

 

 

ルークがドロイドたちのもとへ戻ると、R2が姿を消していた。彼は規制ボルトがなくなったため脱走し、オビ=ワンへの任務を果たしに向かったのである。凶暴なサンド・ピープルが徘徊する夜は危険であるため、ルークは翌朝の捜索を決めるのだった。そして翌朝、ルークが3POを連れて砂漠を捜索していたころ、帝国軍の分遣隊も脱出ポッドにドロイドが乗っていたことを突き止め、捜索を開始していた。やがてルークはジャンドランドの荒地でR2を発見するが、サンド・ピープルの襲撃を受け、気を失ってしまう。

 

 

 

オビワン登場

彼を助けたのは老ベン・ケノービだった。

 

彼は自分こそがオビ=ワン本人であると語り、ルークたちを家へと連れて行く。そこで、ベンは自分とルークの父親が共に旧共和国のジェダイ・ナイトであったこと、そして自分の弟子だったダース・ヴェイダーが帝国に寝返り、ルークの父を殺害したのだということを告げ、この青年に父の形見のライトセイバーを手渡すのだった。

ライトセイバーを手渡す。

そして、R2がベンにレイアからのメッセージを再生する。その内容は、R2に記憶されているデス・スターの設計図を養父ベイル・オーガナの待つオルデランへ届けてほしいというものだった。ベンは高齢を理由にルークの同行を求めるが、彼には断るしかなかった。オーウェンがそれを許すはずがないのだ。

ルーク: 父さんは戦争で戦ってはいないよ。スパイス輸送船の航法士だったんだ。
ベン: それは叔父さんが言ったことだよ。彼は君のお父さんの考えを認めていなかったんだ。君がここにいるべきだと考えて、影響されないようにしたんだよ。
ルーク: あなたはクローン大戦を戦ったの?
ベン: そうだよ。私はジェダイ・ナイトだった。君のお父さんと同じだ。
ルーク: 知らなかった。
ベン: 彼は銀河一優秀な宇宙パイロットで狡猾な戦士だったよ。君もすばらしいパイロットになったもんだ。
ベン: それに、彼は親友だった。
ベン: 思い出した・・・君に渡したいものがあるんだ。お父さんが君が大人になったときにこいつを持たせたいと言っていたんだよ。だが叔父さんが反対してね。彼は君が老オビ=ワンにそそのかされて、お父さんのように馬鹿げた理想主義の戦いに身を投じることを恐れていたんだ。
3PO: ご主人様、ご用命がなければしばらく休ませていただきます。
ルーク: わかったよ。
ルーク: それは何?
ベン: お父さんのライトセイバーだ。ジェダイ・ナイトの武器だよ。ブラスターのように無骨で乱雑なものじゃない。より文化的だった時代の・・・上品な武器だ。
ベン: 一千世代以上にわたって・・・ジェダイ・ナイトは旧共和国の平和と正義の守護者だった。暗黒の時代が訪れる前・・・帝国の前の時代のことだ。
ルーク: 父さんはなぜ死んだの?
ベン: ダース・ヴェイダーという若いジェダイがいた。私の弟子だったが悪に寝返ったのだ。彼は帝国に加担してジェダイを追い詰め、滅ぼした。君のお父さんも彼に裏切られ、殺されたんだよ。いまやジェダイは絶滅したも同然だ。ヴェイダーはフォースのダークサイドに誘惑されたのだ。
 
フォース:
ルーク: フォースって?
ベン: フォースはジェダイの力の源だよ。あらゆる生物によって作り出されるエネルギー・フィールドだ。我々を取り囲み、貫いている。銀河を1つに束ねているんだ。
ベン: さて、君の話を聞くとするか、おチビちゃん。いったいどうしたのかな?
ルーク: メッセージの一部を見たんだ・・・
ベン: 出てきたようだ。

メッセージ:

レイア: ケノービ将軍、何年も前にあなたはクローン大戦で父を救ってくださいました。いま父は帝国に対する苦闘の中であなたの助けを求めています。残念ながら直接父の要求をお届けることはできません。船が攻撃によって破壊され、あなたをオルデランへお連れする任務が遂行できなくなってしまったのです。反乱の存亡の掛かった重要な情報がこのR2ユニットの記憶システムに入っています。父が取り出す方法を知っているでしょう。どうかこのドロイドを無事オルデランの父のもとへ届けてください。これは一刻を争うことなのです。助けてください、オビ=ワン・ケノービ。あなただけが頼りです。
ベン: 私と一緒にオルデランへ行くつもりならフォースの道を学ばんとな。
ルーク: オルデランへ?オルデランには行けないよ。家に帰らなくちゃ。このままだと大変なことになる。
ベン: 君の助けが必要なんだ、ルーク。彼女も君の助けを求めている。私のような年寄りには荷が重い。
ルーク: 僕には無理だよ。仕事があるんだ。帝国は気にいらないよ。憎いさ。でもいま僕にできることなんて何もないよ。だいたいここから遠すぎる。
ベン: 叔父さんと同じだな。
ルーク: そんな。叔父さんとは違うよ。どう説明したらいいのかな?
ベン: フォースを学ぶんだ、ルーク。
ルーク: アンカーヘッドの近くまでは送るよ。そこでモス・アイズリーかどこかへ行く便が見つかるよ。
ベン: そうだな、正しいと感じることをするんだ。

 

一方、デス・スター内部では帝国軍上層部が会合を開いていた。この要塞兵器の最高司令官グランド・モフ・ターキンは、パルパティーン皇帝が帝国元老院の永久解散を宣言したことを報告する。反乱軍の力を侮るまいとするタッグ将軍と、デス・スターの威力に絶対的な自信を示すモッティ提督とで意見が割れるなか、ターキンはヴェイダーが設計図を取り戻し、反乱軍基地の所在を必ずや見つけてくれるだろうと確信していた。そのときこそ、デス・スターは一撃で反乱軍を壊滅させ、帝国の体制を磐石のものとすることができるのだ。ヴェイダーは反乱軍の秘密基地の場所を突き止めるべく、捕虜となったレイアへの尋問を開始するのだった。

ベンをアンカーヘッドの街へ送る途中、ルークは焼け爛れたサンドクローラーと無数のジャワの焼死体を発見する。タスケン・レイダーの仕業に見せかけられてはいたが、これが帝国軍のストームトルーパーによるものなのは明らかだった。惨殺されたジャワたちはルークに2体のドロイドを売った者たちであり、彼は自分の家にも危険が迫っていることを直感する。ルークはベンの制止を振り切り、全速力で我が家へと戻るが、そこで待っていたのは無残な姿に変わり果てた叔父夫妻だった。

故郷に留まる目的を失ったルークは、ベンと共にオルデランへ行き、父の後を継ぐべくフォースの道を学ぶことを誓うのだった。

 

彼らはタトゥイーンの有数の宇宙港都市モス・アイズリーに到着する。帝国軍の検問をベンのフォースで無事に切り抜けた彼らは、オルデランへのチャーターを引き受けてくれる腕利きのパイロットを雇うため、荒くれ者の集う酒場へと入っていった。そこで彼らは<ミレニアム・ファルコン>の船長である密輸業者のハン・ソロと、その相棒、ウーキーのチューバッカを雇うことになる。

ハンソロ登場

ハン: ハン・ソロだ。<ミレニアム・ファルコン>の船長をしてる。チューイーの話じゃ、あんたらオルデラン星系行きの便を探してるんだってな。
ベン: いかにもそのとおりだ。高速船ならばね。
ハン: 高速船だ?<ミレニアム・ファルコン>を知らねえのか?
ベン: 知るはずがないだろ?
ハン: ケッセル・ランを12パーセクで駆け抜けた船だ。帝国軍の宇宙船を出し抜いたこともある。言っておくが田舎の大型クルーザーじゃないぜ。コレリア製の大型船のことを言ってるんだ。スピードは任せておきな、爺さん。積荷は何だ?
ベン: 乗客だけだよ・・・私と、この少年、ドロイドが2体・・・質問は一切なしで頼む。
ハン: ここで何か揉め事でも起こしたのか?
ベン: 帝国軍とのゴタゴタを避けたいからとだけ言っておこう。
ハン: ほお、それは厄介だな?なら割り増し料金をいただくぜ。前金できっかり10,000だ。
ルーク: 10,000だって?それだけあれば自分の宇宙船が買えるじゃないか。
ハン: どなたがご操縦を?坊主、おまえがやるか?
ルーク: できるさ。そんな腕の悪いパイロットじゃない。こんなところで座って話していても無駄だ。
ベン: とりあえず2,000払おう・・・そしてオルデランに到着したときに追加で15,000だ。
ハン: 17,000か?
ハン: よし、引き受けた。あんたらの準備が出来次第飛べるぜ。ドッキング・ベイ94だ。
ベン: 94だな。
ハン: 見ろよ、誰かさんがあんたの離れ業に興味をもったようだぜ。
Felth: わかった。調べるぞ。
ハン: 17,000だとよ。あの連中本当に死に物狂いなんだな。これで本当に俺の首も繋がる。船に戻って準備しておけ。

 

だが、ハンは犯罪王ジャバ・ザ・ハットの仕事に失敗し、多額の借金を背負っている身だった。このときも賞金稼ぎが取立ての使いとして現れ、酒場に一騒動を巻き起こしたほどである。彼は法外な値段でこの仕事を請け負うと、愛機の整備にドックへと戻るが、そこにはジャバ自らが待ち受けていた。ハンはこの仕事の終わりに利息を付けて必ず返済すると約束し、その場をやり過ごす。やがてルークとベンが訪れるが、タトゥイーンを発とうとした瞬間、密告を受けて彼らを追ってきたストームトルーパー隊に襲撃される。一行は間一髪で難を逃れるものの、既に<ファルコン>は帝国軍にマークされていたのである。

タトゥイーンの軌道上には2隻のスター・デストロイヤーが待ち構えていたが、<ファルコン>はハイパースペースへジャンプし、オルデランを目指していく。船内でルークはベンからフォースの修行を受け、徐々にジェダイとしての悟りを開いていった。

フォースの修行1

 

そのころ、デス・スター内では薬物による尋問にも屈しなかったレイアを精神的に追い詰めようと、ターキンはこの要塞兵器をオルデラン星系へと移動させていた。彼はレイアに対し、反乱軍基地の場所を教えなければ、故郷を破壊すると脅したのである。さすがのレイアもこの脅迫には口を割るほかなく、ダントゥイーンの名を告げるのだった。だが、ターキンは無情にもスーパーレーザーを発射し、レイアの目の前でオルデランを爆破させてしまう。帝国にとって、反乱同盟軍の絶大な支援者であるベイル・オーガナはどうしても抹殺しなければならない人物であり、この攻撃は帝国の威信とデス・スターの恐怖を広めるための効果的な見せしめとなったのである。

オルデランを爆破

 

オルデランと共に消え去った何億もの人々の叫びが、フォースの騒乱となってベンを襲った。しかし、彼はルークへの教えを続け、若き弟子の成長を確かめる。

ベン: 忘れるな、ジェダイは内を流れるフォースを感じることができるのだ。
ルーク: 行動を支配されるということ?
ベン: ある程度はな。しかし、同時に命令にも従ってくれるのだ。
ハン: まやかし宗教や古臭い武器じゃ突きつけられたブラスターには勝てないぜ。
ルーク: あんたはフォースを信じないのかい?
ハン: 坊主、俺はこの銀河から端から端まで飛び回ってきたんだ。変わった代物もたくさん見てきた。だが、万物を支配する万能の力の存在を信じさせてくれるようなものには一度もお目にかかったことがないね。俺の運命を支配する神秘的なエネルギー・フィールドなんてものは存在しないのさ。そんなものは単なるトリックやナンセンスだ。
ベン: もう一度やってみるんだ、ルーク。今度は、意識を捨てて直感で動くんだ。
ルーク: 耐火シールドがあったら見えないよ。どうやって戦うのさ?  
ベン: 目は君を惑わすんだ。視覚を信じてはならん。
ベン: 感情に身を任せるのだ。
ベン: 見えただろう?できるじゃないか。
ハン: 運がよかっただけだ。
ベン: 私の経験では運などというものはない。
ハン: リモート相手でうまくいっても、生きてるやつが相手じゃそうはいかないぜ。
ハン: オルデランに着いたようだ。
ルーク: 何かを感じたよ。リモートが見えた気がする。
ベン: いいぞ。より大きな世界に最初の一歩を踏み出したのだ。

やがて<ファルコン>はオルデラン星系に到着するが、既にそこに惑星の姿はなく、ただ瓦礫の海が広がっているだけだった。ベンは帝国軍が惑星を破壊したのだと直感するが、ハンは付近をパトロールしていたTIEファイターを追跡し、事情を確かめようとする。やがて彼らの目の前に現れたのは月ほどの大きさを持つ宇宙ステーションだった。強力なトラクター・ビームに捕らえられた<ファルコン>は、なす術なくデス・スター内部へと引き寄せられ、拿捕されてしまう。帝国軍はこの船が要塞の設計図を持ってモス・アイズリーから逃走した貨物船であることを確認し、内部の徹底調査を開始するのだった。ルークらはストームトルーパーに変装して船内から脱出し、作戦を練ることになる。

しかしダース・ヴェイダーはフォースを通じてなにかを感じ取っていた。

ヴェイダー: 何かを感じる・・・いつの日からか・・・感じたことのなかった存在だ。

ダントゥイーンを調査した偵察隊からの報告により、ターキンはレイアの言葉が嘘だったことを知る。彼は怒り狂い、直ちに彼女の処刑を命じたのだった。一方、ベンは若者たちに多くの惑星の運命を委ね、一人でトラクター・ビームを遮断しに行く決意をする。また、ルークとハン、チューバッカは監房区画にレイアが捕らえられていることを突き止めると、ドロイドたちを残して彼女を救助に向かうのだった。彼らはチューバッカを捕虜に見立てて監房区画へと進み、乱闘の末、レイアを発見する。

レイアとの出会い

 

 

ルーク: ああ、ユニフォームか。ルーク・スカイウォーカーです。あなたを助けに来ました。
レイア: 誰なの?
ルーク: 助けに来たんです。R2ユニットも一緒に。ベン・ケノービも一緒です。
レイア: ベン・ケノービ?どこなの?
ルーク: こっちです。

ハンとレイアの出会い

だが、侵入者の存在が発覚したことでデス・スター内全域に非常警報が出されており、彼らは袋小路に追い詰められてしまうのだった。仕方なくレイアはダスト・シュートへと潜り込み、4人はゴミ処理場に立てこもる。そこには怪物ダイアノーガが棲んでおり、さらにゴミ圧縮装置が作動して、彼らは絶体絶命の危機に立たされるのだった。

そのころ、ベンは首尾よくトラクター・ビームの切断に成功していた。一方、ダース・ヴェイダーもかつての師の存在を感じ取っており、20年前の決着をつけるべく、1人で彼の足取りを追っていた。

 

 

また、ルークたちも際どいところでC-3POとR2-D2に救われ、ゴミ処理場からの脱出に成功する。こうして自由の戦士たちはおのおので<ファルコン>を目指すことになるが、ベンを待ち受けていたのはシスの暗黒卿ダース・ヴェイダーだった。かつての師弟が再びライトセイバーを交え、<ファルコン>の目の前で死闘を繰り広げる。

ヴェイダー: 待っていたぞ、オビ=ワン。ついに再会を果たせたな。今こそ決着をつけるときだ。見捨てられたときの俺は未熟者に過ぎなかった。だが今ではマスターだ。
ベン: 邪悪のマスターにすぎんぞ、ダース。
ヴェイダー: 力は衰えたな、老人め。
ベン: 勝ち目はないぞ、ダース。打ちのめされても、私はおまえの想像を超える力を手に入れられるのだ。
ヴェイダー: 戻ってくるべきではなかったな。 しかし、老オビ=ワンの力は衰えていた。彼は若き弟子に未来を託し、ヴェイダーの光刃を受けてフォースと一体となる。

ベンは格納庫まで戻ったのを見届けると、微笑んで、ライトセーバーの構えとといた。

ルーク: ベン?

ヴェイダーは、ベンを真っ二つに切り裂いた。

ルーク: そんな!

あとには、ベンのマントとライトセーバーだけが残っていた。

ヴェイダーが踏みしめると、そこに死体はなかった。死んだのではない。フォースと一体となったのだ。

これからは、声となってルークを助けていくことにしたのだ。

 

 

思いがけないベンの死にルークは錯乱するが、ベンの声が走れと告げていた。

ベン: 走れ、ルーク。走るんだ。

<ファルコン>で飛び立った彼らはTIEファイターの追撃をかわし、ハイパースペースへと逃れたのである。

ルーク: あの人が死んでしまうなんて信じられないよ。
レイア: あなたにできることは何もなかったのよ。

レイア: とにかくR2に入った情報が無事で何よりだったわ。
ハン: 何がそんなに大事なんだ?そいつに何が入ってるんだよ?
レイア: あのバトル・ステーションの技術情報よ。データを分析して弱点を見つけ出すことが唯一の望みなの。まだ終わりじゃないのよ。
ハン: 俺の役目はここまでだ、姉ちゃん。俺はあんたの革命なんぞに興味はないし、協力するつもりもないんだ、お姫様。俺が期待してるのはたくさんの報酬だ。興味があるのは金さ。
レイア: 報酬については心配いらないわ。そんなにお金が好きならいくらでも差し上げます。
レイア: あなたのお友達は根っからの傭兵ね。何かに・・・あるいは誰かにかける思いやりってものはないのかしら。
ルーク: 僕にはあるよ。
ルーク: なぁ・・・彼女のことどう思う、ハン?
ハン: 考えたくもないな、坊主。
ルーク: よかった。
ハン: だが、ガッツは盛りだくさんだな。お前はどう思うんだ?考えようによっちゃ、お姫様と俺みたいな男が・・・
ルーク:ないね。

 

 

Battle of Yavin

<ミレニアム・ファルコン>はレイアに導かれ、反乱軍の秘密基地のあるヤヴィン4へと向かう。だが、船体には帝国軍の追尾装置が取り付けられており、デス・スターも急速にヤヴィン星系を目指していた。彼らはこのためにわざと取り逃がされたのである。反乱軍の将軍たちはR2から得た設計図を分析し、デス・スターの唯一の弱点を突き止めていた。反応炉から伸びる直径わずか2メートルの排熱ダクトにプロトン魚雷を直撃させることができれば、この要塞兵器を破壊することができるのだ。ルークは反乱軍パイロットの一員として銀河の命運を賭けた戦いに参加する決意を固めるが、ハンとチューバッカはそれを自殺行為だと言い捨て、ジャバ・ザ・ハットへの借金の返済に戻ってしまう。

ルーク: なあ、報酬をもらったらすぐおさらばかい?
ハン: もちろん、その通りだ。こいつで返済しないといけない古い借りがあるんだ。そんなもんがなくてもここに留まるほど馬鹿じゃないがな。そうだろ?おまえも一緒に来ないか?戦いですこしは役に立ちそうだ。使ってやるぜ。
ルーク: よしてくれ。なぜ状況をわきまえないんだ?何が起ころうとしているのか、あの人たちが何に立ち向かおうとしているのか分かるだろう。あんたみたいな腕のいいパイロットを求めてるんだよ。あんたはその人たちに背を向けているんだぞ。
ハン: 使う前に死んじまったら報酬も何もないだろうが?おまけにあのバトル・ステーションに攻撃するなんて俺に言わせりゃ勇気じゃないね。それは・・・自殺行為ってもんだ。
ルーク: わかったよ。じゃあ、せいぜい自分を大切にするんだね、ハン。それが一番大切なんだろ?
ハン: おい、ルーク。フォースが共にあらんことを。

チューバッカが悲しそうに見ていいた。

ハン: 何を見てるんだ?これでいいんだ。

 

Officer: 全パイロットは持ち場につけ。全パイロットは持ち場につけ。
レイア: どうかしたの?
ルーク: ハンのことさ。分からないよ。気が変わってくれると信じてたのに。
レイア: 彼には歩むべき自分の道があるのよ。他人が決めることはできないわ。
ルーク: ベンがここにいてくれれば。

レイアはルークにキスとすると去って行った。

やがてデス・スターがヤヴィン星系に姿を現し、反乱軍の戦士たちが戦闘機で飛び立っていく。基地で旧友ビッグズ・ダークライターと思いがけない再会を果たしたルークは、彼と共にレッド中隊の一翼となってこの決戦に挑むのだった。

デス・スター表面からの砲撃と、TIEファイターによる迎撃によって、反乱軍の戦闘機は徐々に数を減らしていく。また、銀河一のパイロットとされるヴェイダーも専用TIEファイターで出撃し、驚異的な腕で歴戦の勇者たちを葬っていった。最初にターゲット・ゾーンに突入したYウィングのゴールド中隊も1機を残して全滅し、続いて突入したレッド・リーダー率いるXウィング小隊も全滅させられてしまう。残るはルーク、ビッグズ、そしてウェッジ・アンティリーズの3機のXウィングのみとなるが、その直後にウェッジは戦線を離脱し、ビッグズもヴェイダーによって撃墜されてしまった。ヴェイダーはルークのXウィングを追い、そのパイロットが強いフォースの持ち主であることに気づく。そしてとどめを刺すべく狙いを定めたその瞬間、ハンの歓声と共に<ファルコン>が助けに現れたのだった。

 

ヴェイダーの機は味方のTIEと接触してデス・スターの外側に大きく弾き飛ばされる。

それでもこの射撃は、困難だ。どんなに照準器を合わせても、ロックオンできない。

すると、ルークに再びベンが語りかけてきた。

ベン: フォースを使うんだ、ルーク。さあ、行け、ルーク。
 
ベン: ルーク、私を信じるんだ。

 

彼は師の言葉に従ってフォースに身を委ね、見事にプロトン魚雷を排熱ダクトへと直撃させたのである。

 

ヤヴィン4を射程に捉えたデス・スターは、砲撃する直前に宇宙の塵と化したのだ。

ハン: よくやった、坊主!100万分の1の大手柄だ!
ベン: 忘れるな、フォースはいつも君と共にある。

 

ヤヴィン4では、反乱軍の戦士たちが劇的な大勝利に歓喜していた。

ルーク: 来てくれると思ってたよ。
ハン: クレジットと報酬を全部おまえに持って行かせるわけにはいかねぇからな。
レイア: お金より大事なものがあったのよ。
ルーク: ひどいや。

ルーク、ハン、チューバッカは英雄として表彰され、正式に反乱軍の勇者として迎え入れられたのである。


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