翌日

しんのすけ、お前の父は侍か?

ちがう、侍はもういないよ

うそを申せ、ならば誰が国を守る?

又兵衛、しんのすけの住む世界は平和なのだ。侍など必要ないのだろう。

しかし、そうなったら我々はどうなるので?

おまえは日がな一日空でも眺めていればよい

はあ…

しんのすけ父母へのたよりを書かぬか?

 

おたより?

そなたの住む春日部と、この春日は同じ場所のようだ。そなたが現れた場所に埋めれば…

そうか廉ちゃんあったまいー!

あっやっぱりその箱。これだよオラが庭で見つけたの。そしたらここに来ちゃった。

又兵衛、しんのすけが現れた場所を一緒にさがしてあげなさい。

はっ

ところで、しんのすけ、ぜひ聞きたいことがある。そなた達の世界の男女はどのように恋をする?

イヤ〜ン、レンちゃんだいたーん。やっぱりオラのことを

どうなのだ?

ホイ!あの…えっと21世紀では互いに好きになればいいんだよ、

それだけか?家や身分も関係なくか?

ホイ

あと、年の差も関係ないんだよ。

そうか…

姫様 違う世界の話です。姫様は春日の為になる縁組を結ばねばならぬ身。そのような乱れた風俗に関心するのは如何かと…

本当にそう思うか?

うっ…恐れながら、一国の姫君が他国の殿に嫁ぐのはお家安泰の為に必要な事かと…

大蔵井高虎殿が私を嫁に欲しいと言ってきた!

えッ!…そっ…それは良い話で…大大名の高虎様がお相手なら我が春日の安泰は間違いなし。家中の者も皆喜ぶでしょう。

お前もか?

……はっ!

二人とも下がってよい。

次へ