社長:いまどこだ?現在地を報告せよ。

ファビアン:静かだ…なにもない…とても夜とは思えないほどの光に包まれている。

社長:????!まさか…雲は…雲はどこに見えている?

ファビアン:はるか下にビッシリとな。

シモーヌ:なに?

社長:急上昇して、雷雲の上に抜けたのだ…だが…

残りの燃料を報告せよ。雷雲は内陸全体に広がっている。

ファビアン:あと15分です。

社長:クソー

管制室には沈黙が流れた

シモーヌ:何よ?なんなのみんな・・・なんなのよ〜

社長:せめて声の聞こえるところに…

シモーヌ:もどって、必ずもどってきて

ファビアン:ああ、絶対だ!

プツッ。ザー

それから一時間

シモーヌは、雑音しか流れてこない通信機に叫び続けた。

社長:自らの挑戦の為、彼らの幸福や愛を犠牲にする私は…私は何様だ…

2部へ