シャーマンの歌は、魂に入り込んで来た。

そして、墜落の時に見た雷神は自分の魂だったのだと気がついた。墜落のショックで飛び出してしまったのだ。

それが、今もどってきて、肉体に入りこんできた。肉体と魂の合一がようやく図れたのだ。

酋長が「まだ治っていない」と言ったのは、これを見抜いていたんだ…

 

あとは…考えを変えればいいこと。

僕は毎日、ザンガと狩に行き、川にもぐり、朝の瞑想を欠かさなかった。

夜は、ドリーム・キャッチャーを編んだ。自分で作らなければ意味がないという意味もわかった。

あの複雑な編みこみをしている時は、精神の集中がなされ、瞑想と同じ効果があるのだ。

ロウソクの灯りが、ゆらゆらと揺れるのが気持ちいい。

炎に視線を移すと・・・なにかが笛をふいて、踊っていた。

これは、彼らの神だと、即座に理解できた。

 

 

 

自然からパワーをもらい、自分を癒せるのは自分だけだと気がついた。

飛び立つ手前にいては、本当の癒しは訪れない。

飛び立って、初めて、その癒しは訪れるのだ。

 

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