*自由の乱用
ところが生物にとって努力は辛い。上方方向へと進むのは全ての生物にとって厳しいものなのである。
しばしば<安逸を選ぶための自由>になってしまう。 しかし進化とは上に昇らないなら退化するしかない。
また、<個体と種の保持と進化>の義務を容易にするために与えられた快楽を、その本来の目的のためではなく、快楽自体のために使ってしまう。
そしてついには快楽を人生の最終日的とし、あらゆるものをその手段にしてしまうのである。即ち、自分自身の満足が、進化の最終日的とされてしまう。 つまり進化の上昇圧をそこで止めてしまう。
生物としての「倫理的悪」というものがあるとすれば、このことであろう。