銀河鉄道999

松本零士

 

  松本零士の「銀河鉄道999」は子供の頃から好きな作品だが、大人になって振り返ってみたところ、かなり、しっかりした文学的骨子があることに気が付いた。

第一部は機械の体を手に入れようとするが、限りある命だから貴いと気づく。

第二部は血、つまり遺伝子による永続性。

第三部は機械人間との戦いに生身の人間はどうにか勝ったが、その後のあまりの豊かさに地球は精神堕落してしまう。そんな地球を変えようと哲郎は999に乗り込むが、その直後太陽系ごと地球が爆破されてしまう。堕落した地球でも跡形もなくなってしまうのはつらい。地球再生の方法を999に乗って探し続ける。「時間は決して夢を裏切らない」が哲郎の口癖。まだ連載中だが、おそらくミームや魂の継承がテーマになるのだろう。

 

どうだろうゲーテファウストを彷彿とさせないか?

 

 

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