l947年

人間原理

Authropic Principle

ディッケ/B.カーター

人間原理は3つに分かれる。「人間原理」「弱い人間原理」「強い人間原理」だ。

 とにかく人間はいにしえの昔から自己中心的だ。コペルニクスより前は、地球が世界の中心であるとか、なんとか……。これが古典的「人間原理」だ。

「地動説」以来ようやく、地球がようやく太陽系の片隅の存在にすぎないことが受け入れられて「宇宙原理」が芽生えた。

そして1937年P.A.M.ディラックが「宇宙の基本定数」の間に単なる偶然とは思えない相関関係がることに気が付いた。そしてその法則をまとめたのが大数仮説だ。ここに「宇宙原理」が完成し誰もがこれでいいのだ-と思ったのも一瞬。

@弱い人間原理:ディッケが61年に大数仮説に反論するかたちで、歴史的な結果としての人間の存在から宇宙を説明した。「弱い人間原理」だ。

いにしえの人間原理の復活?いやいやまず定義をみてみましょう。

「人間が発生するには宇宙の定数が偶然によるものではなく、一定の法則があってその範囲の中で選ばれた値でなければならないというもの。」

 

A強い人間原理:その後1968年にブランドン・カーターによる強い人間原理を唱えられる宇宙は発展のある段階で人間を生み出すように作られているとする主張。

極端な拡大解釈者は「人間の存在の為に宇宙が作られたとする。」などと目的論的に、古典的「人間原理」と混同され使われる。

B参加型人間原理:ジョン・ホイーラー(ブラック・ホールの命名者)により唱えられたもの。

自然定数ととくに関係があるわけではないが、生命は、宇宙の整合性にとって、必須なのではないか?

 

*観測者は人でなくてもいい。記録できるものならなんでもいい。フィルムでもいいのだ。

C「決定版人間原理」:フランク・ティプラーとジョン・D・バロウによる。

 

 

弱い人間原理の賛成派:

    S・ホーキング

    量子論J.A.ウィーラー

反対派:

 

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3「確実性の終焉」時間と量子論、2つのパラドクスの解決 イリヤ・プリゴジン The end of Certainty Ilya Prigogine 1997年 (訳:安孫子誠也、谷口佳津宏 1997年) みすず書房 確実性の終焉―時間と量子論、二つのパラドクスの解決

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