クリーチャー

 

フレーム問題にはまらないロボットを作ろうと何度かの失敗を繰り返した後、アフォーダンス理論に基づいて、「クリーチャー」呼ばれるロボットが作られた。

このロボットには環境についての地図を予め与えない。

そして「知覚と行為」を直接結びつけた「層」と呼ばれるシステムを知性の単位にしている。

その層「避ける」には、「前進しながら障害物を感知し、それを避けるために方向を変える」機能を。

「探る」層には、「環境内に目標を探し、それに方向を向ける。」ことを行う機能にした。

この2つの層で「環境中の目標に障害を避けて近づく」という制御ができるのである。

「制御」は単一の中枢にではなく、層間の「競合」にゆだねている。それぞれが「折り合いをつける」ことで、目標までの行為が実行されているのである。

クリーチャーは環境自体を「モデル」にしているので、「フレーム問題」にあわない。

あまりに複雑だと思われていた問題が、最も簡単な解決法にあることに気が付かないことがある。

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