ケン・ウィルバー |
苦手な一人だった。何度読もうとしても壁にあたって何を言ってるのかわからなかった。
ある日、自分の中でふっと生まれたあるインスピレーションと照らし合わせてみたらよく似てたので、突然わかるようになってしまった。
http://www.nct9.ne.jp/mandala/shiso2000/shiso2000-12.html
ウィルバーは、現代を代表する思想家の一人となっているが、いまだに一般に知られるところが少ない。簡単にいうと、彼は「西洋と東洋の融合」を試み、一つの新しい宇宙観を提示することを試みている。
ウィルバー思想の背景としては、
第一には、デカルト=ニュートン的な世界観の絶対性が崩壊したという事実。
第二は、心理学における展開から、「ノーマルを超える自己成長」という視点が登場してきたという流れである。またグロフなどによる、機械論的枠組みでは理解不能な心的経験が発見され、心というものが通常考えられている以上の広がりをもつという可能性が見出されたことがある。
第三には、さまざまな宗教における神秘体験の共通性に注目し、「諸宗教の超越的一致」という立場に立つ宗教思想の台頭という要素がある。これは、オルダス・ハックスレーの『永遠の哲学』Perennial Philosophyという書に代表され、ここからペレニアリズムperennialismとも呼ばれている。それは、西洋近代の唯物思想に反対して、伝統的な宇宙観の価値を復興させようとするものである。ただしそれを教義としてではなく、その中核には経験があり、それに基礎をおいているものと見なすのである。最後に、キリスト教を背景とした、テイヤール・ド・シャルダンなどの意識進化論の思想もあげられる。
ウィルバーは、このような流れを受け、東洋(正確に言えば、非近代西洋)の伝統における「叡知」の立場と、西洋心理学を接合することによって、より包括的なパラダイムを提示できると考えた。また、全体としては「意識進化史観」という枠組みがあり、これは東洋にはなかったものである。
著書
1977年「意識のスペクトル」進化=EVOLUTION,深化=INVOLUTION
1980年「アートマンプロジェクト」精神精神発達のトランスパーソナル理論
1984年「量子の公安」
「神」
1995年「進化の構造」:
1996年「万物の歴史」:進化の構造の要約版
1998年「科学と宗教の統合」
2000年「万物の理論」:何度読もうとしても壁にあたって何を言ってるのかわからなかった。あるインスピレーションから、突然わかるようになってしまった。そして、今では、重要な一冊になった。
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