究極の統合

(マスターピースを探して)

 

自然科学と人文学を融合させることは、21世紀の大きな課題であることは何度も強調してきた。

新しいインスピレーションがひらめいた。私なりのスケッチはこうだ。縦軸に自然科学をとり、横軸に人文学をとったマトリックスを準備する。この織物を織り上げることができればこのアプローチは有意義といえよう。

その前に人文学の代表として、まずゲーテという人物を理解してもらいたい。そして彼の作品、彼の格言を一読願いたい。

ゲーテはドイツ文学の最高峰、というよりゲーテの作風のものをドイツ文学というぐらいの巨人。

その知の及ぶ範囲は非常に広く、文学から自然科学にいたるまでカバーしていた。

彼を理解するには、もちろん全集を読むのが一番いい。しかし、ちょっと無理という人にはこれを読んでもらおう。

@ファウスト:この作品は60年もかけて執筆された。ストーリー

Aゲーテ格言集:彼の英知が集約されている。格言集

人文
生物学 生物学なことだけを考えれば「生命はその誕生の瞬間からたった一人で生き死んでいく宿命」という悲しい結論。遺伝子が引き継がれれば良いという考えでは逆に、「私たちは遺伝子の乗り物に過ぎない」という冷たい結論になる。そこで僕が見つけたのはミームというもの。ミームはDNAという物理的先天的遺伝子ではなく言語などにより脳から脳へ直接飛び移る後天的遺伝子です。生物学的な進化は10万年単位だがミームの進化は高速だ。つまり物理的遺伝子より優生なのだ。核などの自制力以上の力を持った人類は良質なミーム進化をしないと絶滅してしまうかもしれない。

たしかに僕らの体という生物ハードの進化原理はダーウィニズムで、その先天的運命に決定つけられているかもしれない。しかしミームはラマルキズムではないか?進化の原理は一つではないと考えれば、我々はただ進化の波に押し流されるわけではなく自由意思により進化するととらえられる。 進化に人間性を復権させられる。そしてそのミームが目指すのはファウストと同じものだ。生命の進化とファウストは 統合(コンシリエンス)できる。

心理学 僕は日本の文学はまず読まないーといったことがある。今ゲーテを読んでつくづく思う。彼の作品は哲学であり思想であり力強い生き方です。日本文学は悪い部分を病理的にえぐり出し、フロイト的に過ぎない。ゲーテは人は低次元の欲求に支配されてはいないーという、マズロー人間性心理学の方だ。ゲーテと心理学は統合(コンシリエンス)できる。

低次元の話では、バラバラだった「知」が高次元の段階に入るとコンシリエンスすることがわかった。ジグソーパズルの絵がみえてきた。 マスターピースは「高次元のミーム」にあらわれる思われるのです。

 

 

 


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